川島さんには、もともと関心はなく映画等も見た事ありませんでした、バライティでお顔を見かける程度でした。
関心を持ち出したのは川島さんが、ガンになったからです。
「私の死生観」角川出版という本があります。
各界の著名人が同じお寺の中に生きている内にそれぞれ墓地をつくる「墓友」のメンバーで出版した本です。
与謝野馨、奥田瑛二、安藤和津、三枝成彰、森本敏、堀紘一などの蒼々たるメンバーの中に川島なお美さんがいました。
私はガンを経験した今、
人がガンを語る時、実際ガンになった人とまだガンを経験していない方とは明らかな違いがあると思っています。(言わずもがなですが勿論例外もあります)
この本の中では与謝野さんと川島さん以外は死を実体験として経験した方はいなさそうでした。
従ってあくまでも想像上の死生観を語っているような印象を受けました。
しかしながら、川島さんにも同じような印象を受けたのです。
川島さんは肝内胆管癌という食道ガンと同様に手術によるダメージが大きく、手術後がかなり辛いガンでしたが、その事をあまり感じさせないような文章でした。
かなり辛い体験をしたはずなのに、その事を感じさせないような文章に、精神力が相当強い方なのかなぁと
不思議な印象を受けました。
これはその後の再発から亡くなるまでの経過を見ても変わりませんでした。
私の拙い頭ではなかなか理解出来ません。
川島さんのさいごの著書「カーテンコール」を読みながら考え中です。
蛇足ですが亡くなるまえのインタビューで「墓はもう買ったのですか?」と聞いた記者が批判されていましたが、「私の死生観」の中に生前に墓を買おうかどうか迷っているという文章がありそれが伏線となっているとおもいます。