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然とする智樹を他所に、巴の輪郭がぼやけ、そして細かな粒になって散り去った。

「己が話している存在が|現(うつつ)か幻かの判断もつかぬか。誠、愚か。リリ皇女、此度の出会い我ながら甘いとは思うが無かった事にしてやろう。その真意も知らず愚かな行為を始めるようならば、勇者は遠からず一人になると心得よ」

一帯に響く巴の声。

大人の膝下程まで立ち込める霧。男性 財布 ブランド

(いつのまにこんな霧が……幻術の類ね。真意を知らずに、か。クズノハ商会に接触はするな、って事ね。いえ、巴の力の全貌が見えない以上はツィーゲへも探査の手を出すべきじゃないか。一体何者よ、人の思考を読む竜なんて聞いた事が無いわ)

巴の術により迷路と化した霧の森。

その只中にあって智樹たち三人は、しばし呆然と立ち尽くすしか無かった。
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前章タイトル「春夏冬二升五合」についてですが、「あきない、ますます、はんじょう」と読みます。一応、ご説明までに。

ご意見ご感想お待ちしています。来月アルファポリス様が開催されるファンタジー大賞に拙作も参加させて頂くことにしました。
どうやら期間内は更新を多く行った方が良い様なので、九月は少し無理をしようと思います。
一月という長丁場ではございますが、応援頂けましたら嬉しいです。
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閑話 澪と料理と勇者と(1)

「ええっと、厚みのある海草と干して堅くなった魚……でしたね」

港町の市場を似つかわしくない女性が歩く。

通りの左右に展開される賑やかな品々、そして品数に負けぬ程に店主たちの呼び込みも声高に行われている。

露店が展開されていない場所が道だとばかりに迷路のような不規則な格子状の通路が構成されていた。

道行く者も上半身裸であったり薄いシャツ一枚を着ている程度の筋骨隆々の男たちが多い。

明らかに見慣れぬ、黒に近い程に濃い藍色の服に身を包んだ彼女は明らかに浮いた雰囲気を放っていた。

着物と言う、恐らくはこの港町の誰も見た事の無い服装。

そして肩に届くかどうかで綺麗に切りそろえられた艶やかな黒髪。切れ長の黒い瞳と鮮やかな紅の唇、異彩を放つその美貌は誰の目にも明らかだった。

服装と容姿、二つの意味で通り過ぎる人を次々に振り向かせ二度見させているのは、クズノハ商会が誇る最強の双璧が一、澪である。

代表である真は現在学園都市にて店舗の開店準備に追われ、何かと最近行動を共にしていた巴は真から申し付けられた所用で遠出している為、彼女は今一人だった。

だが、彼女とて暇なのではない。財布 人気

真から言われた港町の開拓をする為に、ツィーゲから一路北へ進み、海に面したこの町に辿り着いていた。

さほどに大きな町ではない。ツィーゲと比べればその規模は明らかに小さい。

かの辺境都市には黄金街道と呼ばれる陸路の物流が確保されている事が、この町の発展に多少歯止めをかけていることは否めない。

ヒューマンの足で歩いて数日という微妙な距離も理由に挙げられるだろう。

いずれにせよ、ある程度立地には恵まれたこの港町コランは世界の果ての特需に直結する事が出来ず、本来なら最大級の商船を受け入れるだけの潜在能力を秘めながら未だその規模に達していない、残念な町だった。

それでも流石に海産物についてはツィーゲと比べるべくも無く、澪が初めて見る食材も多く市場に展開されている。

だが、どうやらお目当ての物、それに近しい物は見つからなかったようで澪は足を止めて嘆息する。

「コンブもカツオブシも、ソレらしい物

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