前回の流れから、喜八との話しよかなって思ってたんですが、長くなりそうなんで今回は違う話をしよかなって思います。
今日は久しぶりに、ランニングに行って来たのですが、ランニング前にちょっと名案が浮かぶ。
ちょっと待てよ・・・、ランニングしながらポケスポット回ってモンスターボール集めるポケランニングってめっちゃ効率いいやないか〜〜!
って思って携帯持って走ろうかと思ったら、ポケットの中で揺れる携帯がめっちゃ邪魔でランニング開始2分で断念⇨帰宅。
気を取り直し、再出発 (⊃´▿` )⊃ シュッ!
ランニングしながら、あーここスポットやん、もったいな〜〜、あーここもスポットやん〜〜って何度もスポットを通り過ぎながら気が付いたら割と走ってて、ある意味ポケスポットランニングしてました 笑
ちゃうな、ポケスルーランニングやな。
おっと、失礼。
良い子はスルーしてくれよな。
ランニング中に歩きながら恐らくポケモンやってる人と何人もすれ違って、何回もぶつかりそうになって、ちゃんと前向いて歩けや〜〜!
ってか自転車乗りながらの奴が一番怖い 。
ほんまに〜〜、プンプン。
んな感じで、いい感じでランニングしてたら、公園で花火する家族がおったんやけど
えっ、マンションに囲まれた公園で花火って・・・大丈夫なんかよ?
まぁ、楽しそうやからいいか、って思いながら俺はあの暑い夏の日を思い出していた・・・
そう、あれは僕が14歳、中学2年生の夏だ。
あの日はとても暑い日で、僕は毎週恒例のとなり駅にある塾に行っていた。
(友達が行ってたから、なんか面白そうやなって行ってたけど、遊んでばかりいたので全く学力は上がりませんでした。マザーごめんよ。)
その塾は、家の一部を改造して塾にしてあるみたいな個人でやってるような感じでした。
その日は毎年恒例のホームパーティーの日。
僕はその日が初ホームパーティーだったので、どんな感じなのか先生の話を聞くと、
みんなでゲームやったり、先生がアップルパイを焼いてくれるみたいで、楽しみにしてました。
すると、前日に友達がこう告げる。
友達「おまえ明日は絶対来ない方がいい、熱があるとか行って休め」
僕「ん? みんなでゲームやって、お菓子食べて楽しそうやん?」
友達「おまえは何も分かっちゃいない、あの恐ろしさを。俺は絶対休めないけど、おまえは休め!」
正直意味がわからなかった。
理由を聞くと、なんせ先生が作るアップルパイが半端ないと。
アップルパイなんか大丈夫やろ、多少不味くても大丈夫やろってな感じで僕は当日塾に向かった。
塾に着くと、いつもとは別の部屋に案内され、部屋の中はその日の為に用意したであろう綺麗な装飾を施してあり、楽し気な雰囲気・・・ではなかった。
ん? 先生はめっちゃ楽し気な感じやけど、みんな何かがおかしい・・・。
因みに初参加は僕ともう1人だけで、他のメンバーは何やらそわそわしている。
そこでみんなが集まったのを確認し、先生が口を開く。
はーい、みんな今日はお楽しみ会やから、先生頑張ってアップルパイ作るから出来るまでみんなでゲームしててねー! と。
みんな様子がおかしい・・・、それほどなのか?
そして、先生がアップルパイを作る間にみんなでゲームをする。
確かスーファミのカービィゴルフ?カービィボール?みたいなカービィのゴルフ的なやつをやってたんやけど、なんか台所の方から焦げたような異臭が漂ってくる。
みんなそわそわし始めて、カービィゴルフ所じゃない。
そして数分後・・・
出来たよー! みんな椅子に座って!と先生が言い、みんな椅子に座ると、そこに持って来たのは・・・・
小さっ!
みんなアップルパイは見たことあるだろう?
ホールで焼いたやつを切って持ってきたのだけど、めっちゃ小さい!
なんやろ、凝縮?
なんせ普通の3分の1ぐらい。
そして、なにやら異臭が・・・
1人が雄叫びを上げる
いっただきますー‼️
みんな勇者を見るような眼差しで、静かなエールを送る。
勇者はその凝縮されたアップルパイを一口で口に入れ、コップに用意されてあったオレンジジュースを全部口に入れ噛まずに飲み込んだ。
めっちゃ見てる、先生めっちゃ見てるよ!
って言うみんなの心の声を感じながら、勇者は死ぬほど咳き込みながらも完食。
○○く〜〜ん、ちゃんと噛まないからだよ〜〜って先生が笑った。
先生がちょっとトイレ行って来るねーってトイレに入った瞬間、みんなはあらかじめ用意してあったビニールに凝縮アップルパイを入れ、カバンの底に入れた。
えっ、ちょっと待てよ。
確かにヤバそうやけど、せっかく作ってくれたのを捨てるのってあかんやろ?
って言うと、んじゃ食べて見てよと言われ、そんなこんな事をやってる間に先生が帰ってくる。
その頃には僕以外のアップルパイは皿からなくなっていた。
あれ?みんな食べ終わったの?
美味しかった?
はい!美味しかったです!
そっかー、んじゃ来年もやろうねー!
ん? MAX君まだ食べてないの?
アップルパイ苦手なの?
いや、あんまりアップルパイ食べた事ないんで、ゆっくり食べて見ます!と告げ、先生が見つめる中、先っちょだけかじった・・・。
ヤバイ・・、こりゃあかん・・、マズイてかそう言うレベルじゃない・・・。
なんと言うか、固い焦げたスルメみたいな感じかな・・、味は焦げた味しかしなかった。
ずっと先生見てる・・・。
先っちょだけ⇨オレンジジュース⇨先っちょだけ⇨オレンジを何度も繰り返し、何とか半分くらいまでいったけど、もはや限界を超えていた、誰も見て見ぬ振りだ。
さっきまで全然駄目だったカービィゴルフもホールインワンの連続だ。
椅子には僕と先生。
見つめ合う視線はレーザビームで、だ。
30分ぐらい経っただろうか、先生が僕にこう告げる。
やっぱり、アップルパイ苦手だった?
それとも美味しくなかった?
・・・・・。
本当なら、苦手とか美味しくないって言いたかったのは山々だけど、腐っても紳士の端くれ、僕は先生にこう言った。
いや、凄く美味しいんでいっぺんに食べたらもったいないんでちょっとずつ食べてます。と。
このバカちんがー!
何故言ってしまわない、マズイですよと。
小善は大悪に似たり。って言葉知らないのかー‼️
ええ、この時は中二。知りません。
何故言ってやらなかった。
僕を助けてくれないみんなに。
悩みに悩んだ末、ある名案を思いつく。
我ながらナイスアイデアだ。
先生・・・、実は僕の母親がアップルパイ大好きで、先生が一生懸命作ってくれたアップルパイを食べさせてあげたいので、半分持って帰っていいですか? と。
そして、幕は閉じた。
その後、もちろん母親にはアップルパイを渡していない、静かにそっと誰もいない公園のベンチに置いて、静かにそっと立ち去りました。
次の日、楽しみにしてた花火大会は体調が優れない為に欠席。
次の塾の時、先生にお母さん喜んでた?
って聞かれたけど、なんか公園に置いて帰った罪悪感から、はい。としか言えなかったのは覚えている。
それから約10年以上、アップルパイを口にすることはなかったんだけど、意外や意外、実は美味しんだねって分かったのは、つい最近のことである。

