トニーくんは女子から奇人・変人と恐れられていた
家庭科室では
♪ラ~ラ~ラララ~やっぱり~♪
と「花いちもんめ」の主題歌を歌っていた。
音楽室では
「世にも奇妙な物語」の挿入歌を頭を振りながらピアノで弾いていた。
体育館では
♪~♪~♪♭♭~♭
「ホントにあった怖い話」の口笛みたいなやつを口笛で吹いていた。
めっちゃうまかった。
ある日トニーくんの下駄箱に手紙が入ってた。
前にもこんなことがあった。
手紙を見ると
【おまえの足くせーんだよハゲ】
と書いてあった。
だから前と同じような内容だろうと思って見てみると
【トニーくんのことが好きです。Fより】
だそうだ。
ぼくちんとキムは口をあんぐり開け、視線を合わせた。
この手紙が嘘っぱちでも
トニーくんはどんな反応をするんだろうと思ったのだ。
トニーくんは
んふっと笑って頭をかき、手紙をズボンにしまった。
かわいかった。
愛らしかった。
次の日…
教室に着いてトニーくんとキムのとこに行くと
トニーくんが、テンパのキムの髪の毛に
鉛筆を巻き付けて輪ゴムで止めていた。
トニーくんは実に奇妙である。