妊娠を機に会社を辞めた子で、連絡は取っていないけど、まぁ仲の良かった子。
“近くまで来たから寄りました”って感じですかね。
カウンター越しに、
「あ~!久しぶり~!」
と手を振り、そのまま話しかけに行くべきだったかもしれませんが、思わず足がすくみました。
子供を連れてたからではなく、
お腹に赤ちゃんがいるっぽい、と気づいたから。
心から笑顔で話す自信もなく、何事もなかったかのように仕事を始め、帰ってくれるのを待ちました。
「私は赤ちゃんが亡くなって、相変わらずこうして仕事をしてるんだよ」
そんなブラックな気持ちになってきて、そんな風にしか思えない自分が惨めに思えてきた...
冷静になってみれば、その子の妊娠経過も大変だったかもしれないのにと思ってあげられるけど。
夕方になり、昔お世話になった上司が来た。
「久しぶり!子どもさんは順調?」
と声をかけられた。
風の噂で知ってるかと思ってたので、「実は...」と、産まれる前に亡くなったこと、陣痛が来たから生きて産まれるものとしか思ってなかったこと、3140gの大きな子だったこと等、説明しました。
昼間に同期の子に会ったからかな...
“私にだって子どもはいる!”
そんな思いからなのか、もっと瑛斗の事話したかったし、話してる時は悲しいことなのに笑顔になってた。
相手はやっぱり聞きたくないのかなぁ...
でもママは瑛斗の事、もっとみんなに紹介したいよ
