伊坂氏の作品は兄弟の設定が出てきますね(^^)
『重力ピエロ』
でも春君が可愛かった! この作品も安藤の弟の潤也君が可愛い!!
伊坂 幸太郎著 (講談社文庫) 『魔王』
内容:会社員の安藤は弟の潤也と二人で暮らしていた。自分が念じれば、それを相手が必ず口に出すことに偶然気がついた安藤は、その能力を携えて、一人の男に近づいていった。五年後の潤也の姿を描いた「呼吸」とともに綴られる、何気ない日常生活に流されることの危うさ。新たなる小説の可能性を追求した物語。 |
伊坂氏の作品!と思ってかなり期待しすぎたせいかちょっと物足りない気がしました。
魔王/呼吸 で一対となっているこの作品。
明確に「こうあるべきだ!」という主張はなくて、それ故に 自分で答えを出してみよう みたいなメッセージ性のある終わり方でした。
伊坂氏のこれまでの作品を読んできた人に対しては、私同様に少し物足りなさを感じる人もいると思う賛否両論な作品。
安藤と弟の潤也の会話の中には和むところも沢山あるし、時折会話の中に折り込まれているユーモアのセンスは相変わらず絶妙!
この小説の中に出てくる総理大臣の犬養。こんなに有言実行で自信たっぷりな人がリーダーだったなら私だってこの国を変えてもらおうと支持すると思う。
でも、ここではただやみくもに右向け右!に従うのではなくて、自分の考えで行動しなければならない というメッセージも含まれているんじゃないかなぁと思います。
それにしても伊坂氏!知識が豊富すぎ☆☆ 小説の内容も勿論引き込まれるんだけど、その中で紹介される歴史上の人物や出来事も上手に折り込まれていてそういうところも伊坂氏の作品に夢中になってしまう要素の一つだと思うんだな~(^^)