忘れられないライブのひとつになった。
悔しくて仕方なかった。
リハでは全く問題なかったが、突然本番で機材トラブルが起きた。
サンプラーがうまく音を出さなかった。
サンプラーがメインのリズムを構成するLAYではこのサンプラーのトラブルは致命的。
今まで体験したことないトラブルに、メンバー全員が焦ってた。
冷静になれず、全員がバラバラだった。
ある程度長く続けてきたバンドなら、うまく乗りきっただろうと思う。
言い訳がましいけどまだ1年も続けてないバンドには大きな試練であり、それを乗り越えることはできなかった。
ただ未熟なだけだった。
ステージが終わり、本来ならば満足した気持ちで行う片付けも妙に虚しく、、、。
虚しさのあまり柄にもなく少し物に当たってしまった。
あの日は本当にカッコいいバンドや、逆に嫌いなバンドが出てた。
カッコいいバンドには合わせる顔がないなと思い、嫌いなバンドにはそんなバンドよりも不甲斐ないステージになってしまったと思い、どうしようもなく悔しくなって逃げ出したくなった。
でもこんなところでは終われない。
決して今の年齢を『若い』とは思ってないけど、好きなことからも逃げてしまったらこの先何もうまくいかない気がしてる。
真っ当な生き方をしている方なら、そんなのは言い訳だと言うかもしれない。
オレ自身、これが正解だと言い切ることはできない。
何も成し遂げていないから。
胸を張って言うためにも、逃げたくない。
この思いを誰かに話したことはない。
返答がほしいわけではないから。
アドバイスがほしいわけではないから。
ただここに文字として記すことで、一度頭の中を冷静に自己分析できると思った。
あと文章として残しておくべきだと思った。
記憶に残すために。
機材トラブルというのはこの先も起こる。
そこに対して今後うまく対応すべきなのは当たり前だけど、バンドとして、1メンバーとして、機材に限らず突然のトラブルにも冷静に対応できる大きな器を持ちたい。
絶対もうこんな後悔はしない。









