主演の健人くんが宣伝しまくっているので、映画の予告編を何度も見て
「このままでは、お腹いっぱいで観なくてもいいや、となってしまう…」
と危惧して(なんで観に行く前提なんだ(*_*))、1000円で観られる水曜に観に行ってしまった。
いや~どうしちゃったんでしょう、公開1週目の映画を観に行くなんて!
これもラブホリパワー?
もちろん健人くん・セクゾが好きだから、というのもあるけど、「食」に関心の高い私には内容も興味深かったので。
健人くんの役は、進学校で勉強について行けず、逃げるように「寮があるから」というだけの理由で農業高校に進学した、八軒(はちけん)勇吾。
しかし、酪農は肉体労働だし、そんなナメた気持ちじゃ苦労するに決まってる。
CMやポスター(写真のパンフと同じデザイン)がコミカルな感じなので、八軒が想像と現実のギャップに四苦八苦する、青春もの…だと思ってたけど。
まだ始まったばかりなのでネタバレは控えるけど、大雑把にいうと「食育」になる映画だった。
そして、健人くんのかわいさ・かっこよさに頼った映画でもない。
酪農の現実がわかりやすく描かれており、特に肉が、「どんな過程を経て私たちの食卓に上がるのか」考えさせられる。
ボカしてはあるけど屠殺のシーンもある。
「鶏を締める」のも、農業高校の生徒はやるのか(=◇=;)
でも、鶏肉を食べる以上知らなきゃいけない現実だ。
豚はさらにショッキングだった…
もちろん、最初に想像していたような「青春」の部分もある。
八軒が同級生・アキ(広瀬アリス)にひそかに思いを寄せたり。
反発し合っていた駒場(市川知宏)との間に、友情が生まれて行ったり。
受け身だった八軒が、たくましく成長していく姿も清々しく、健人ファンでない人もストーリーを楽しめるはず。
駒場は酪農家の息子で、父を早くに亡くしたため酪農の厳しさを知っており、八軒より大人な感じ。
演じる市川さん、大柄で凛々しい顔に日焼けした肌、色白な健人くんとのとの対比でたくましく見え、適役。
広瀬さんは、「田舎にこんなかわいい子いるのか?」という感じだけど、ヒロイン役だからね。
個人的には、横幅が健人くんの倍くらいある女子が気になって、パンフで名前を調べてしまった(笑)
八軒が成長を見せるのが、文化祭でアキの家の馬を使った競馬の開催だけど、これには悲しい現実があって、映画見て泣いたのはドラえもん以来(ノ_-。)
馬も牛も豚も、育てた人にとっては「家族」なんだよね…
その家族を「出荷」「処分」しなければならないつらさ。
借金を抱えた酪農家も多いそうで、がんばって食べ物を作ってる人が食べるに困るって、どういうこと?とやりきれない思いに。
料理するの面倒くさい、なんて思っちゃいけないね。
お金出して食べ物が手に入るなんて、楽なもんよ。
その材料を作るのはもっと大変なんだから。
これからは、食べ物がどういう過程で私たちの手に入るのかも、学びたい。
こういう問題提起的な作品に出させてもらったということは、健人くんに社会的な問題の理解力がある、とみなされたわけでしょ?
光栄というか…ほんといいチャンスをもらったね。
見ごたえのある映画なので、是非たくさんの人に観て欲しいです。