6月もあと少しになり2025年も半分が過ぎることになりますね。

テクノロジーが発達し、自分で何でもビジネスができる時代になりました。

テニスのコーチも同じでネットで宣伝し、公園のコートを借りてレッスンしているコーチもいます。

でもジュニアを育てるためには1面のコートでは難しいし

オムニコートで選手育成は難しいし、

テニスを教えるというのはただ単にテニスコートだけで行われるものでもないです。

 

今になって改めて思うことは、コートのサーフェスを12面のオムニから

クレー5面、ハード6面に変えたことは大きな価値があったということ。

そこがこのアカデミーの大きな改革で、リスクもありましたが

今の時代自分たちの貯蓄とローンでコートを作る人なんていないかもしれません。

でもそれをしたから、大きく世界が広がりたくさんの人に出会えました。

レイトンヒューイット氏がふらっと訪れてくれる場所になったのも

オムニ12面ではありえなかったはずです。

30年たった今、やっとやっと自分たちが理想としていた、描いていたアカデミーの

姿になりつつあります。

30年もかかるの?って思われるかもしれないですが、ビジネスってそういうものだと思っています。

そこまで続いたことは誇らしいです。そしてここまでたどり着くのにいろいろ

大変なこともありました。

道のりは険しくても、ただ単に必死で、楽しかったし幸せだったのです。

 

先週からアカデミーのクレーコートでオーストラリアのテニス界で

大活躍した方たちが、全仏ジュニアに向けて練習をしているクルーズくんの

指導をしています。今回初めて、ジョンミルマンさんに会うことができました。

人としてのすばらしさ、ここまで謙虚でいられること、サービス精神のすばらしさ、

与える姿勢、一言では説明できないです。

いろいろ日本との違いなど考えてみると、基本的な違いは、たぶんジュニア時代に

すぐにスポンサーなどがつかない、自力で試合を回る経験をしていることが

あるのではないかと思います。どんなに金銭的に大変か、海外に行くときも

一人で回っていると応援してくれる人がいるということがとてもありがたく

自分たちの力になるということを知っているからなのではないかと、勝手に想像

しています。

 

もちろんある程度成績が出たらサポートをしたりスポンサーになってくれる人が

つくことはありますが、そんな簡単なものではなく、ジュニア卒業後世界で100位以内に

入っても自分で靴を買っている選手もいます。

ミルマンさんは土日のアカデミーでのUTRの大会の時もプレゼンターになってくださいました。

子供たちに何のショットが得意かなど聞いてくれたり

誰とでも気さくに話をしてくださり、写真もたくさん一緒に撮ってくれて

私の年齢でも、まだまだ人として良くなりたいと、このようにたくさんの人に与える

ことができる人になりたいと思わされた1週間でした。

 

 

32年もビジネスをしていると、もちろん良いことや楽しいことばかりではなく

大変なこともたくさんあります。そしてこれからもきっとあるのだろうと思います。

人との関係が急に崩れてしまったり、頼りにしていた人に裏切られたり、

勘違いを起こしてしまったり。でも長く続けられている、というところに価値が

あるように思います。

今はスタッフに恵まれていることにとても感謝しています。

友達が友達に声をかけてレセプションの仕事をしてくれるようになったり(現在

4人も私の手伝いをしてくれる人がいて)

コーチが友達のコーチや兄弟に声をかけて、仕事をしてくれるようになったり。

(現在7名のコーチがいて、プライベートレッスンの枠はほぼ全部いっぱいです。)

同じ価値観を持ち信じてくれていることが、すごいなと、改めて思うのは

それまでが大変だったからだと思っています。

 

バークレーアカデミーを支えてくれている人、その1はラモスファミリーの兄弟3人です。

最初にお兄さんのジョエルがコーチになり、彼の誠実さやテニスへの情熱、子供たちへの

愛情の与え方など、バークレーアカデミーと似たところが多くあると思いました、その後

妹に声をかけてくれて、そして弟にも。3人のことは信頼して任せることができます。

妹のジュリアはトレーニング専門で、テニスのレベルもアメリカの大学のディビジョン1にいました。

弟のエドウィンもアメリカの大学でテニスをしてきた人です。

彼ら3人がバークレーアカデミーで子供たちに指導をしてくれていることは貴重です。

レッスンの1時間以上前に来て質問したり、おしゃべりしたり、アカデミーのレッスンを

よりよくするための話をしたり、その上ジョエルは英語の先生もしていたので、留学生が

来ると英語の先生もしてくれます。その彼の授業はなかなか面白くて、ぜひ留学生には

受けてもらいたいと思います。昨日ジョエルとエドウィンが夕方のクラスのコート分けを

している姿を見て感動して、撮った写真です。

ラモスファミリー、いつもどうもありがとう。