オーソドックスなバレンシア
久しぶりにオーソドックスな4-2-3-1を使用したバレンシア。
ポイントは
・バネガのゲームメイク
・セットプレー(コーナー)
バネガがボールに触れる機会を増やすことで、リズムを作る。
ここでさらにポイントになるのが
・CBからどれだけボールを受けるか
・CBからどのタイミングで受けるか
正確な回数を把握していないのですが(明日の『アス』紙の個人アナリシスがバネガであることを祈ります)
前半、かなりの数のパスをバネガはCBから受けていたと思います。
そして、重要だったのが
-ダイレクトでバネガにつける
さらに言えば、
-奪ったボールをダイレクトでつける
つまり、インターセプトがそのまま攻撃のスイッチ。
このイメージですね。
「攻守の切り替え」という意味で、最も早い切り替えだと思います。要は、時間を生み出すことが可能になる。
効果的なカウンターパンチを喰らわすことに成功し、
中盤での守備を破壊、
ゾーンを支配
この3つの効果を生みましたね。
サイドガンガン攻撃まではプラン通りだったが・・・
後半、バレンシアはスコアや展開にかかわらず、サッカーを変えるだろうとな、と予測していました。
それはなぜか?
それがエメリ流だからです。
バネガにゲームメイクを託した前半。バレンシアはゲームリズムを手繰り寄せた。主導権を制圧し、中盤を破壊することで、シャルケのプレスを中央に集中させた。さらに、タテに入れるタイミングをつかみながらゲームを進めていくことに成功。
バネガのキープ力と展開力は、その「個の能力」としてのサイド展開と攻撃のスピードアップを可能にする。
なので、後半は「チーム機能」としてのサイド攻撃とフィニッシュを突き詰めたサッカーに変えてくるはずだった。
そしてその予想は当たったと思う。
後半のサイド攻撃の肝だったのが、両SBであるマテューとブルーノの「位置」。
この2人がどこに「いる」かで、どれほど効果的なサイド攻撃が行われているかが決定する。
54分にマテューが上げたクロスは、その象徴的なシーンだった。
あれを続けられれば、ゴールは生まれるはずだった。
試合を超越した2人のCrack(クラック)
ありきたりな結論に聞こえてしまうかもしれないが、試合を決めたのはシャルケの2人のCrack(クラック。「最高級の選手」の意)だった。
右MFファルファンとGKネウエルだ。
ファルファンは全3得点に絡む暴れっぷり。
2点目、あのタイミングで中央ゴール前に顔を出してこれるサイドMFはなかなかいない。
GKネウエルはアドゥリスの1対1を止めただけでなく、マテューのシュートも、ハイボールの処理もパーフェクトにこなした。
この2人が試合を壊し、超越し、シャルケのCLベスト8を決定的なものにした。
拝啓内田様
さて我らがウッチー。
以前見たときよりかは海外のフットボールに順応し、ベターな選手になっている印象。
でも、ホントに欧州で這い上がって行きたいならファルファンぐらいのパフォーマンスを見せられる選手にならないとね(自戒込み)。
でもあのウッチーのタテフィードとサイドチェンジはいいね。
守備もすごく良くなった。体もがんばって張れるようになったし。
でもどうしても気になるのが攻撃参加時の上がりのタイミングなんだよねー。
自分のスピードも、スペースも、ファルファンも殺してしまう「三重苦のオーバーラップ」を仕掛け続けている印象なんです。
リーグ戦10低迷は、もしかしたらそこを突かれているのでは?
なんて見てもいないのに厳しい評価を下すのは、評論家の仕事ですね。
ただ試合中見ていて思ったのは、「1回でもマテューを出し抜けたら可能性感じるなぁ」ってこと。
回数:0
ちーん。
無念。
それだけリーガエスパニョーラのSBのレベルは高いのだな。
でもあれをぶっちぎってくれる日本人を見てみたいなー。
ちなみにマンUのナニは余裕でマテューをぶっちぎっていたからね。衝撃だったよ、あれは。
ワールドクラス。グローバルスタンダード。
意識していきたいですね。
ウッチーの件は少しまとまりにかけましたが、簡単なゲーム分析でした。
Hasta luego~