ネット観戦しました。前半はバイトであんまり見れなかったです。たぶん前半の方が日本は良いサッカーを展開していたのでしょう。そんな雰囲気が、後半の両者の試合運びから伝わってきました。
日本がアルゼンチンに勝ったのですから、素直に喜びたいものです。勝ったときにどうこう言うのってあんまり良くないし。
ただ、自分は批評家ではないのでフットボールに携わる者として、フットボール的に少し気になった点をいくつか挙げてみたいと思います。
《気になった攻守両面での“ポジショニング”》
日本代表のポジショニングが気になって仕方がなかった。そう、良くないという意味で。特に気になったのが2センターバック。
ペースを握っているときは、良いんですよ。リズムをつかんでいるし、それほど欠陥に見えない。選手も自信を持って躍動しているし、そうして勢いとスピードに乗ったときの日本のエネルギッシュさは、やはり強みであり武器であると思います。あれが嫌な国は多いはず。
ただ、一旦ペースを握られたり、停滞したりすると、途端にそのパフォーマンスがガクンと落ちてしまう。見ている側からすると、簡単に言えば「退屈」。
その原因を、僕は“ポジショニング”の悪さにあると見ています。
《ペースがつかめないとき、停滞したとき》
“ポジショニング”というと難しく捉えられるかもしれませんが、要は「立つ位置」です。どこに、立つか。
攻撃で言えば、どこを狙うのか、という点も含まれますね。
-具体例-
日本がペースをつかめないとき(相手がペースを握っているとき)、日本が停滞するとき
①相手の方が実力が上で、ボールもゲームも支配されている時(今日のアルゼンチン戦の後半)
②日本の方が相手より実力が上で、相手がべた引きして守っている時
そのうち、今日は①に関して。
相手がボールを支配しているとき、こちらは守備に回ります。
多くの場合、相手の方が実力が上ですから、自陣に引いて守ることになります(相手は容易にこちらの陣地までは侵入してくるので)。
その時に、日本の場合はどうしてもポジショニングが「ガチャガチャ」している。なんだかすごく混雑しているんです。一人一人の距離が、無駄に近い。
これは「人を見るのか」「ゾーンを守るのか」という問題でもあるのですが、これがやはりグチャグチャに壊されている。
フットボールというものは、では「ゾーンで守る」と決めて、1試合の中でそれを敢行したら、間違いなく失点が0になる、という単純なものではありません。1試合を通じ、人につくときとゾーンで守るときを場所によって、状況によって判断して決めながら守らなければならないスポーツです。
今日のアルゼンチンのように相手の方の実力が上回っている場合。それを滅茶苦茶にするようなプレーを仕掛けてきます。例えば、中盤でゾーンで守っているのに、その視界にチラッと現れて、マークについた方が良いか迷わせ、ゾーンかマンマークかの判断を瞬時に迫り、その隙にボール保持者がボールを運ぶかマークがつかなかった味方にパスしてその地帯を突破してボールを前に運んでいきます。
それをずっとやってくる。
すると、守備側は混乱し、ゾーンを滅茶苦茶にされる。
この結果、ポジショニングが「グチャグチャ」になり、壊されてしまいます。