現在の状況を。
今練習参加に行っている7部のチームは、実は去年も練習参加したところ。Juvetut.Prat(フベントゥート・プラット)というチームなんですが、7部でも5位とか4位とかにここ2~3年はつけているチームです。
個人的にもすごくこのチームは好きで、今でも試合を観に行ったり練習参加すると「Yasu~!!」とチームメイトが絡んできてくれます。ちょーcariñoso(情に厚い)なヤツらなんです。
監督にもけっこう気に入ってもらっているんですが、去年も問題は「契約人数」でした。
監督には、「俺はお前のプレーを気に入ってるし、練習態度も好きだ。、もうだいたいお前のことは知っているし、お前のスピードは魅力的だ。しかし、現時点ではなんとも言えない。まだ何枚の契約を今季新しく取るかわからないんだ。それはPresidente(会長)と話して、採算を合わせて直前に決まる。現時点では2枚契約は余っているけど、削れるかもしれない。それに、まだ練習参加にこれから来るやつもいる。ポジションの関係も含め、直前まで決められない。」
と言われています。
これは去年から引き続き、同じ事で、自分ももうスペインで3年やってきているからわかるのですが、やっぱりアマでも“契約”って意識強いと思います。7部くらいになると。
だいたいどこも最初に練習参加に行った段階では「ここでは給与は払われないぞ。それでもいいのか?」って聞かれるんですが、これは中に入ってからいつもわかるんだけど、7部でもみんなちょいちょいもらっているみたいですね、なんやかんや。さすがにそういう話題になってから「お前、ここではお金は発生しないって言ってたジャン!」と突っ込みいれたくてもいれられないんですけどね。笑
去年の例で言うと、7部のチームで一番もらっていたキャプテンが月600ユーロ(約7万円)。次がGKのレギュラーで月500ユーロ。エースFWが月300ユーロ+ゴール給・・・って具合。少なくて、CBのレギュラーのやつが月100ユーロとか。そいつはいつも「Yasu、お前いくらもらってるんだ?」って聞いてきて、「俺は100しかもらってねぇけど、まだ1年目だからしょうがねぇんだよ」と聞いてもいないのに言い訳してきて(笑)あいつとかお金と女の話しかしなかったもんなー。笑 ちなみにそいつは20歳(爆)
雑談になりました。戻します。
僕がいつも思うのは、日本人ってサッカー界ではそういうのが“ウブすぎる”ということなんですよね。
もちろん日本にはそういう競争できるピラミッド型の環境はないし、そういうところを現時点で比べても仕方がないと思うんだけど、あまりにもサッカーが「夢」になりすぎている気がして。
サッカーを“神格化”しすぎなんですよね。特に“プロ”という括りに関して。もっと言うと、サッカーとお金の絡みに関してです。
無論その差こそが、《サッカーが文化になっているかどうか》というところから来ているというのもあるでしょう。ただそれだけでしょうか?
僕は思います。
子供達に本当に伝えていかなければならないことって、「サッカーて夢のあるスポーツなんだよ」ということではなくて、「サッカーって厳しいスポーツなんだよ。競技スポーツとしても、生涯スポーツとしても。それでも携わって生きたいなら、それは必ず人生を豊かにしてくれるよ」ということではないでしょうか。そしてそれこそ、僕らのようなサッカーを生涯スポーツとして受け入れた“オトナ”たちがするべきことではないでしょうか。
こちらにきて、自分自身のそういう“ウブさ”を巧妙に利用されるたびに思います。「こういうことって、伝えていかないと、結局次に来るやつが損するじゃないか」って。どうして自分には誰も伝えてくれなかったか、って。たぶん周りの日本サッカー界のオトナたちは単に何も知らなかったんだろうけど。
これこそが“海外との最も大きな差”だと思いますよ。ここで間違いなく出し抜かれています。
自分は、こういったことを少しずつでも日本に伝えていきたいと思っています。“サッカー”という現実を。