遂に決定しました。
“Mou”ことホセ・モウリーニョ元インテル監督が、スペイン・リーガエスパニョーラにやってきます。
数週間前からずっと新聞(特にMadridよりのAS紙、MARCA紙)を賑わせていたこのニュース。遂に昨日、R・マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長がペジェグリーニ現監督を1季限りで解雇し、新たにモウリーニョを来季から監督として招聘することを発表しました。
具体的な契約年数や金額はまだ明らかにされていませんが、かなりの額が動くことになるでしょう。
そのモウリーニョがAS紙の独占インタビューに応えています。今日はそこから興味深い発言をいくつかピックアップしてみたいと思います。
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インタビュアー(以下:イ):新生・R・マドリーのサッカーのスタイルはどうなるでしょうか?
モウリーニョ(以下:モ):統制のとれたチームになるだろう。タイトルを争うようなチームは、長所を持たなければならない。そして、ブロックを構成するようなトレーニングを積む必要がある。また、タイトル奪取のためには試合に勝つ必要性があり、試合に勝つためには試合で良いプレーをしなければならない。
我々は誰の真似をもしないだろう。我々自身のアイデンティティーを構築する。そしてそれは選手たちと私自身が構築するものであり、そのためには厳しくフットボールと向き合っていく必要がある。
イ:システムは何を使いますか?4-3-3、4-4-2、4-5-1・・・
モ:私は個人的に4バックを好むが、3バックも使用できる。実際、チェルシー時代には3バックで5試合勝っている。昨季は3試合、今季も1試合勝っている。通常は4バックを用いるが、両SBは攻撃的であるべきだ。A・コール(チェルシー)やマイコン(インテル)のようなプレースタイルのね。中盤はダイヤ型かトライアングル型。ダイヤ型なら中盤は4枚になるし、トライアングル型なら3枚で、その場合3トップを採用することになる。
イ:カカー、C.ロナウド、イグアインはチームに対する犠牲心を持つようになるのでしょうか?
モ:簡単だよ。チームはチーム。DF陣は中盤や攻撃陣のために働くわけで、それは逆も然り。つまり、攻撃陣はDF陣のために働かなければならないことになる。
1試合の中または1シーズンの中で、チームに対して犠牲心を見せなければならない時がある。私はあるシーンを鮮明に覚えている。チェルシー時代のことだ。GKが退場になり、我々は10人となった。その瞬間、ジョン・テリーは自らGKのポジションにつき、ドログバは私に向かってこう叫んだ。「俺がCBをやる!」とね。そしてこのように我々は今季もバルセロナ相手にプレーした。そして、これがチームだ。試合を通し、90分間自分の最高のパフォーマンスを発揮し続けるのは難しい。犠牲心を持ってチームとして働く時間帯が存在する、ということだ。
イ:R・マドリーファンは勝利とタイトルを欲していますが、それと同様に美しいフット
ボールを期待しています
モ:それは私も同様だ。彼らは何も心配する必要はない。私の率いるR・マドリーは常に美しく攻撃的にプレーし、勝利する。しかし、相手に対していつも同様に対峙するわけではない。違うスタイルを用いる必要があるときもある。はっきり言えることは、私のチームは常に同じ意図で試合に臨む。“勝利”だ。もし我々が3-1で勝っている状態で1人退場者を出し10人でのプレーを強いられたとしたら、我々は後ろに退き守備を固めなければならない。それは仕方のないことだ。
イ:R・マドリーはリーガで優勝できるでしょうか?
モ:それはまだわからない。ただ、私自身はまだ誰も成し遂げていない世界3大リーグでの優勝経験監督になりたい。また、3つの異なるチームでCLの優勝杯を掲げるのも私の夢だ。
R・マドリーでは下部組織から良い選手を発掘したいと考えている。才能ある選手を、トップレベルで戦える選手に育て上げたい。昨季あまりパッとしなかった選手を輝かせるのことに私はとてもモチベーションを感じる。
イ:R・マドリーはどのような補強をすべきだと考えていますか?
モ:3~4人の守備的な選手。しかしその補強は攻撃を強化するためだ。
D・ミリート(インテル)はインテルで今季ヒーローとなった。彼はインテルのものであり、インテルは彼を放さないだろう。彼はインテルでより高い報酬を受け、契約更新し、更なる成功を収めなければならない。
マイコン(インテル)は最高級の選手だ。フィジカルに優れ、素晴らしい質を持ち、SBながら1シーズンに6,7点はマークする。それもプレースキックではなく、だ。彼をR・マドリーに連れて来たい、と言わないことはできない。また、セルヒオ・ラモスは世界でも有数のCBになる可能性を持っていると私は思っている。
ディ・マリア(ベンフィカ)は現在所属する少し力の劣るリーグでは最高級の選手だ。しかし、彼がスペインやイタリアのような欧州3大リーグで活躍できるかどうかは私の中では疑問だ。もしそれほど金額が高くないなら、獲得する余地はあるが、そうでないならそれほどの価値はないだろう。私はクラブが選手補強に巨大な金額を投資することは好きではない。
イ:R・マドリーの監督になる際に16億ユーロもの金額が発生するかもしれないことに関してはどう思いますか?
モ:巨大な金額が動く可能性はあるが、私の望むものはただ一つ。両クラブの合意だ。両クラブの相互理解を期待している。なぜなら、両クラブともに私の野望を知っていたわけだから。是が非でもR・マドリーの監督になる。