サッカーにおいて、「走る」ことは必要不可欠です。


しかし、「一体何のために走るのか?」ということがいまいち明確になっていないような印象を時として僕は受けます。



90分間走り続ける体力をつけなければ世界では勝てない」


こんなコメントもありましたが、それだけが「走る」概念ではないと思います。


バルセロナの生みの親、クライフはかつてこんな言葉を残しました。


「サッカーにおいて、多くの距離を走る必要はない。サッカーを知らない人間がピッチで多く走るのだ。局面におけるランニングは3~4メートルで良い。

では、走るべきは?ボールだ。ボールは、汗をかかない。ボールを回せ」


これが現在のバルサの根幹にある信念です。



もちろんバルサのサッカーは特殊です。世界最高の選手を擁し、数十年かけて築き上げられた哲学とともに現在のバルサの強さがあります。


あのサッカーを一朝一夕で表層だけ舐めまわしてもそれは真似ごとにしかならないでしょう。


スペイン人は、基本的に「走らないように」サッカーをしようとする精神があるような気がします。


なぜなら、走って体力を使えばその分フィジカルは落ち、プレーの精度も下がり、ミスが増え、ボールを失い、主導権を握れず、余計に走らされて体力をさらに奪われ、負ける可能性が高くなるからです。


では、「走らないようにするにはどうすれば良いのか?」

頭を使うサッカー。


ポイントは、「ポジショニング」「スペースの概念」です。


その考察は、長くなるのでまた今度に。