明日行われるCL準決勝第二戦、バルサ対インテル。
第一戦をアウェーで3-1で落としているバルサは、2点差以上での勝利が決勝進出への絶対条件。
バルサ側の一番のポイントは、
メッシとチャビの位置
チャビは、相手DFラインとMFラインのGAPでいかにボールを受けられるか。
これには、中盤のオーガナイズをチャビ以外が行うことが必須です。つまり、ブスケッツとケイタ。この二人がいかにDFラインからボールを引き出し前線にボールを供給できるか。サイドに散らせるかどうか。インテルMFラインを突破することができるかどうか。
これが第一のキーポイントになると思います。
明日はバルサホーム、カンプ・ノウ。ボールポゼッションは無論高くなるでしょう。もしかしたら、70%近く行く可能性もあります。ただ、それが「回している」のか「回させられているのか」というのを見る一つの基準に、このチャビのポジショニングを見てほしいです。
チャビはゲームがオーガナイズできないと判断するとやはり自分が引いてきてボールを受けチームにリズムを与える役割を果たそうとしてしまいます。しかし、それでは、前線のメッシ、イブラ、ペドロに決定的なパスを送る位置が遠くなってしまう。
これでは、2点ビハインドのバルサは苦しくなります。だから、チャビがいかに高い位置をとるか。これはおそらく明日の試合の鍵になります。
そして、メッシは、いかにアタッキングサードで我慢して受けられるか。特に、バイタルエリアですね。
第一戦の敗因の一つに、サイドをうまく使えない攻撃を批判する向きもありましたし、それに関し「メッシをサイドに置いて基点にした方が良かったのではないか」という声もありましたが、僕個人の見解としては、メッシはやはり中央にいた方が良いかな、と。
メッシ、イブラ、チャビがなるべく中央で近い関係を作る。このトライアングルの距離は重要になると思います。そして、右にペドロを張らせて、サイドのスペースを引っ張る。左はケイタが開いて“シャドー・ウィング”の形でしょう。これに右はダニ・アウベスの上がりと、左はアビダルが出られれば攻撃の幅も広がるでしょう。マクスウェルもとても良くなりましたが、やはりアビダルのスピードとパワーが必要かな、と。
インテルは、スナイデルが出場微妙と言っていますが、果たして。
これはモウリーニョお得意の情報戦である可能性が高い。
ただ、もしスナイデルがいなかった場合、おそらくは・・・
4-3-1-2
GKはJ.セザール。
DFは右からマイコン、ルシオ、サムエル、キブ
MFは右からザネッティ、カンビアッソ、モッタ
トップ下にスタンコビッチ
FWはエトー、D.ミリート
この形かな、と。スタンコビッチのところにパンデフを置いて、ザネッティを上がり気味にしてMFラインを4人でラインにする可能性はあります(右ザネッティ、左パンデフで)。
スナイデルが出たら、キブがベンチになって、スナイデルがザネッティの位置に入り、ザネッティはキブの位置に入るでしょう(第一戦と同じ形)。
個人的な意見としては、インテル相手とはいえ、バルサがホーム、カンプ・ノウで2点を奪うのは難しい話ではないと思います。
しかし、2点を奪いに行きながら、無失点に抑えることは難しい。
と僕は思います。
プジョルを累積警告で欠くバルサは、おそらくCBにピケとG.ミリートを起用するでしょう。
実質ケイタもウィング気味に張らせ、両SBもかなり高い位置をとらせるでしょうから、カウンター時にはアンカーのブスケッツとピケ、G.ミリートの3枚で対応しなければならない局面も出てくるでしょう。
その時に、それを防げるか。90分を通して、ゼロに抑えられるか。または、1失点は覚悟して3点を奪いに行けるのか。
「4点取られたら5点取り返す超攻撃的フットボール」
クライフがバルサに来た時から掲げられているバルサの哲学が、20年以上の時を経て、その真価を問われる時が来ました。
さぁ、決戦です。