今日は僕自身のことを少し。

実はこの2月に、Tercera Regional(9部)からPrimera Rerional(7部)に移籍しました。

移籍は本当に大変でした。シーズン中であることと僕が前所属のチームで中心人物であることがネックになりました。

前クラブは移籍金を発生させろだの、登録取り消し料だの、まぁお金が絡む問題を出してきては悶着にして僕の移籍を阻止しようとしてきました。

事実、僕の所有権は前クラブにあり、3年契約をかわしていた(これは知らなかった・・・。事前に確認しなかった僕のミスでした)クラブ側の「お前は出さない」という主張は筋の通っている話ではありました。

ただ、僕は少しでも高いレベルでプレーしたいわけで。

それを主張して、多少無理言う形ではありましたが、移籍を実現できたしだいでした。

その詳細もなかなか興味深いので、是非記事にしたいのですが、それはまた今度ですね。

僕が一番感じたのは、僕ら日本人は“フットボールの世界”に関して(一般的に)無知でウブだということです。

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今日のテーマは、移籍した現チームでの僕の状況について。

現チームは、監督が非常にフットボールを知っている監督であることが僕の心を後押しした要因の一つでもあります。練習場も(遠いけど)大きくてピッチ全体を使ってトレーニングできる。練習のメソッドも頭を使ったトレーニングが多く、非常に学ぶことが多い日々となっております。ちなみに監督はイイ人なんだけど、Pesado(訳:「くどい」)なところがあるので、選手は彼を一部分では認めつつ、けっこうめんどくさがっています。笑


さて。

タイトルの通りに展開します。


“理想”とは、“監督の志向するフットボール”です。

“現実”とは、“僕ら選手の質に見合ったフットボール”です。


つまり。

監督の志向するフットボールに、僕ら選手はついていっていません。

これでは、試合に勝つのも難しくなれば、チームとして機能するのも同様に難しくなります。

事実、落としてはいけない星を落とす試合を数試合経験しました。先週はホームで最下位のチームに負けてしまったので。ちなみにうちは18チーム中12~14位を行き来していて、下位3チームが降格するリーグで決して安泰とは言えないポジションに位置しています。


僕は、その狭間でもがいています。

監督のフットボールでは、例えばサイドでボールを受けたら、

①真ん中の選手が寄ってきてワン・ツーで突破

②サイドバックの上がりを待ち、2対1で崩す

③カバーの選手が来ていなかったら、1対1で勝負、突破する


と指示を受けます。


しかし、現実のピッチの中で、このシチュエーションが毎回作れるかと言えば・・・


つくれません。


その中で、どうするか。

むしろ、この状況に持って行けることの方が少ないんです。


そうすると・・・

自分がサイドでボールを受けて、孤立していたら、どうするか。

行かなきゃいけないんです。

前に、仕掛け、スローインやコーナーを取る。突破して、状況を打開する。センタリングを送る。



少しでもミスをすれば、ベンチからは監督の喚き立てる声、チームメイトの罵声が容赦なく浴びせられます。“言葉に問題を抱えている”僕たち日本人は、一方的に言われたことに対しそこで言い返すこともできずに、プレーは流れて行きます。

“言葉に問題を抱えている”と書いたのは、いくら言葉を覚えても、ピッチの中での速い展開でスペイン人と同等のコミュ二ケーションをとるのは、ほぼ不可能に近い。


それなのに、いつまでも“言葉の問題”をネックにするのは、僕は最早ナンセンスだと思う。


そう、それで僕は何が言いたいかというと、

重要なのは、「やり続けること」。


スペイン人に何を言われても、文句を浴びせられても、自分のプレーをやり続けられるかどうか。

これが、日本人にはやはり難しい。

―自己主張―


フィジカルも、技術も、戦術も、精神論も理論も何もかももういい。聞き飽きた。

フットボール界で、世界で“勝つ”日本人が見たいし、自分はそうなりたい。