ネタバレ注意です。


シュツットガルト対バルサ。CL1回戦第一戦目。


≪結果≫

1-1


前半は、リズムが悪かったバルサ。攻撃面ではオーガナイズできていなかった。久しぶりの出場となったチャビ。怪我からあけたばかりで、いつもほどのオーガナイズ力を最初は発揮できなかった。


トゥーレのポジショニングも良くなかった。あそこに立ってしまうとチャビのスペースが消えてしまう。CLでは“潰し役”として重宝するトゥーレだが、この日はその“潰し”も影を潜め、全体的に低パフォーマンスに終始した。



後半。


流れを変えたのはアンリとミリートの交代出場。


アンリは左サイドで積極的に動き、起点を作る働き。やはりアンリとイブラが前線にいると相手DFラインと駆け引きして、「深み」をつくることができる。


これにより中盤にスペースが生まれる。


チャビとイニエスタが好きなようにボールを動かす。これによりバルサは前半よりも高い位置でのボール保持に成功。攻撃にもリズムが出た。


そして、マルケスに代わって入ったミリート。


「運ぶ」ということを、“必要な時”に、“的確な距離”実践してくれた。これによってバルサはより高い位置での“数的優位”を確保。“時間”と“スペース”を中盤のゾーンで支配しだした。


ミリートがドリブルで2タッチ、3タッチと大きく運ぶことによって、相手DFは自陣に侵入してくるミリートに対して1枚引き出さざるを得ない。そこでDFを1枚引きつけた状態でチャビやイニエスタにボールをはたくことによって、彼らはより“時間とスペースの自由”を手にすることができていた。


イブラの得点は、今季のバルサの変化の象徴。クラブW杯の決勝でのペドロの同点ゴールのように、今季のバルサは要所要所に「高さ」を示すことができる。


試合全体としては、悪くない試合だった。アウェーでの1-1はバルサにとって計算の範囲内。ホーム、カンプ・ノウでバルサに勝てるチームなどこの世にそう多く存在しない。


怪我人がいても、悪い状態でも、より勝利に近づくプレーをする。


バルサは依然、強さを維持したままのように見える。