内田康夫の、「汚れちまった道」(上下)を読み終えた。
山口県、萩市とその周辺が舞台で、事件が解決したかと思いや、次々に発展する。本
ご存じ、浅見光彦名探偵と親友松田将明が、類を見ない難事件を、警察の一歩先に、事件を解決する。
事件の内容は、議員、副市長、有力社長、暴力団が結託した、道路工事等に絡む殺人事件。

また、ルポライターとして、中原中也の生い立ち、詩集や生き様を模索し、「山羊の歌」に収録されている、「汚れちまった悲しみに・・・」を引用し、本書の「汚れちまった道」としている。
中原中也は、1907~1937年の短い生涯に、350編ほどを作った。
全体的に暗いイメージがある、「ありし日の歌」「湖上」など、ゆっくり詩集を楽しめば、印象が変わるかもしれない。
せめて、「汚れちまった悲しみに・・・」の一節ぐらいは、残してほしい。
しかし、中原中也を知らない人は、この限りではない。

内田康夫の、「汚れちまった道」は、「喪われた道」「還らざる道」の道シリーズ3作目である。本
4作はあるのかは、内田康夫の構想にはあるかもしれない。

このあとは、「萩殺人事件」を読もう、すでに買ってある。本
光文社文庫より発刊のもので、約550ページの長編推理小説である。

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