「介護士や保育士は誰でもできる仕事」と言った人がいたそうだが、逆じゃないかな。

 他にも高度なサービスが必要な業種とか、感情労働が要求される仕事ほど資質が要ると思う。

 

 「ロボットがとって代わる」というのが現実味がないのも反発を覚える一因か。

 実際現場の職員さんを助けるロボットとか、AIなんたらITかんたらとかどれだけ普及してるんだろう。

 出ているテレビ番組を見られるならだいたい見ている、というレベルでタモリが好きだが、いつからはっきり

「タモリいいな」と思い始めたかというと何年か前の「タモリ倶楽部」からだ。

 古いラジカセを収集しているというその回のナビゲータ的な人がでてきて、季節に似合わず半袖でやたら薄着だった。それを見て「変な人ってのはだいたい薄着なんだよ」とタモリが言ったのに、「あぁ、その通りだ・・・」と私は妙に感心した。

 

 その後、「笑っていいとも」で、一般人がやっている変わったことを紹介するコーナーがあった。

あの、赤ちゃんの「昼寝アート」をやっている人が出てきて、作品をいくつか披露していた。タレントたちが、いいと思うか、そうでもないかを札を揚げて判定するが、赤ちゃんものってことで他のタレントが「いい」の判定をしている中、タモリだけは「そうでもない」の判定をしていて、私はなんだか勝手に「この人は信頼できる」と思ったのだった。

 集中力のない私でも60分聴き通してしまった。

 

 ツイッターで「寂しい」とつぶやいたら「旦那さんがいるくせに」と返された、・・・という不満のつぶやき。不満はもっとも。人がどんな寂しさを抱えているかなんて分からんもん。

 

 だけどこう返されるのは仕方ないとも思う。

 大概の人は何かしら寂しさを抱えている、その上独身の女からすれば結婚してないことで生活やら将来やら、いろんなことが不安定で心許なく、結婚してればその不安はいくつか解消されると思っているところに、有夫の女が「寂しい」とは何事か。

 

 水村美苗の「母の遺産」の、姉・奈津紀の「ミ・ジ・メ・ヨッ!」の場面みたいに、考えないようにしてきたことが、憧れられもする仕事があって、同業異業種の人々との交流があって、しばしば旅行やおいしい料理も楽しんで(さらにそれを公開して)、しかも結婚している女のつぶやきによって露わになる。そんな女が全世界に向かって「寂しい」とはどういう了見じゃ!

 

 ・・・と感じる人もいると思うので、まあ、埋められない孤独感が「わからない人」と決めつけてしまわぬことだ。