うだるような暑さの中俺は目が覚めた。それもそうだ。最高気温３９度の中寝ていられる方がどうかしてる。
時計に目をやる。午後四時。起床時間までまだまだあるが二度寝はできそうになかった。

外からは子供たちの声が響いてくる。世間の子供達の間では夏休みという青春の塊のような季節が到来しているようだ。
ふと、自分の昔を思い出す。

サマーウォーズのような青春はなかったがそれなりに走り回っていたような気はする。

サマーウォーズはいいアニメだ。
男子高校生が夏休みに愛しの先輩に誘われて田舎で特殊な「バイト」をするんだ。夏休み×女の先輩ってだけですでにセンセーショナルだ。

俺の高校時代には女っ気なんてデリンジャーほどもなかったなぁ。

どちらかといったら「おおきく振りかぶって」の方が近いな。

妙に心理戦がある野球アニメなんだが、俺の場合は部活で集まって少しずつ心が打ち解けていって特訓していざ試合！なんてことはなかったがな。主人公が卑屈なんだが相棒がやけに頭が切れる。そういうペアをみてるとワクワクしてくるよなぁ。

そんな事を考えながらシャワーを浴び、昨日買っておいたコンビニ弁当を胃の中に入れる。味もそっ気もない。
田舎で暮らしてぇなぁと思うことも多々ある。「ばらかもん」みたいなところで生活をおくってみたいもんだ。

海が近くて、近隣住民とたわむれたりして何かとお節介で。。。
俺には書道の才能なんてない。
田舎にこもって芸術に打ち込むなんてこともない。
しかし憧れてもいいじゃないか。

「何もないなぁ」

はたから聞くと訳のわからない独り言を呟き、男が一人今日も夜の街を盛り上げに夕暮れへと溶け込むのであった。

勇気春

住所：熊本市中央区安政町6-10 スタイルセブンビル7階

OPEN: 19:00～5:00
年中無休

お問い合わせ・ご予約：09011649943

夏の夕暮れ