私は母を尊敬している。
仕事に対してすごくタフだし、曲がった事も大嫌い。
常に前向き。弱音を吐いた事もない。
理容師としての技術も、他の理容師さんに比べて今まで母を超える技術を持った理容師を、私はまだ見た事がない。
小さい頃からお店にちょくちょく顔を出していた私は、母の店のお客様に顔を覚えられている位だった。
田舎の自営業だから当たり前の事だが。
店での母はホントに明るくて、仕事を楽しんでいるようで、その姿を見て私も「母の様な理容師になりたい」と思って「理容師」になったのかもしれない。
・・・だが、母は時折ヒステリックになる事がある・・・
まだ祖母が生きていた頃、嫁姑問題でかなりしぼられたとか、父が毎晩パチンコに行ってしまって、私達の面倒をみないとか・・・
今となって思うのは、そういう事が重なってだろうか。
そういうストレスからヒステリーになり、私はよく叱られたし、ひっぱたかれた。
包丁を向けられた事もあった。
だが妹には「ソレ」を向けられた事はほとんどなかった。
「私はお姉ちゃんだから・・・」
そう思って我慢していた。
前回「隣の家のミエちゃん」の話で「負けず嫌いだから習い事をはじめた」と書いた。
でも、それだけではなかった事が後になって解った。
「お母さんに叱られたくない」
「おかあさんに褒められたい」
「もっともっと良いコになりたい」
・・・そういう思いもあったのだった。
どんなに叱られても、ひっぱたかれても、お母さんの事が好き。
そう思っていた・・・
・・・が、
のちにその母の「ヒステリック」な所が、私のトラウマとなり、恐怖へと変わっていった・・・
でも、やっぱりそれでも母を尊敬している・・・
(続く)