最近、自分史の続編を望む声がチラホラ聞くようになって、重い腰をあげようかな。
自分史6
自分史5からの続き~
朝の8時には出勤し、ピリピリした雰囲気の中、大声で社訓を読み上げる…最後はお約束のザッス‼
9時からは小学生、中学生のいる家庭にテレアポ開始。
所長の指示で、複数の社名を使って電話を掛ける。薄々何かヘンだよな?と思いながらも、詐欺会社の社風に洗脳されていった。
昼までに、アポが取れん奴は、昼飯抜きやぞ。と、所長の脅しが入る。
先輩社員や、テレアポスタッフですら、取れないのに新人社員の自分が取れるはずがない。
昼はとっくに過ぎて、午後3時を回ったところで、所長が一言。
お前ら…声がかすれよるやないか…
そんなんじゃ仕事にならんぞ…
飯食うて来い…
鬼が天使に見えた…かと思ったのは束の間…
コンビニ弁当を皆で喰らっていたら、所長がドアを蹴破って入って来た…
驚くのはまだ早い…
ちゃぶ台を蹴り上げ、弁当は散乱…
手に持った弁当は難を逃れたかに思えた…甘かった…
所長は弁当を取り上げ、まるで誕生日ケーキのように顔面に擦り付けた…
ここで、所長の迷言が炸裂。
誰が食え言うた…飲め!弁当飲まんかい‼
食う時間なんか与えてないぞ!
ここで、昼食タイム終了…
スゲーな…世の中厳しいんやな。と、これが普通なんやと思い込み、完全に洗脳されていた。
夜9時以降は、法律でテレアポ出来ないので、業務終了…かに思えたが、そこから同期社員と延々プレゼンの
練習を強要され、開放されるのは夜中の4時。自宅にしていたクルマに帰って来ても、宿題を出されていて、寝る
暇なんか無かった。
いつしか、テレアポしながら、喋りながら超高速でうたた寝を繰り返して、睡眠時間を確保できるようになってい
た。ほとんど軟禁されていたに等しい。
アポイントなんて、なかなか取れるもんじゃない。
会社のフロアは、8階…外か自由に見えた。ここから、飛んだら自由になるかな?開放されるかな?自由になり
たい…そんな自殺願望も芽生え、ノイローゼ気味になりつつあった。
こんな状態で、3カ月が過ぎた。
そして、奇跡的にも新居浜で一件取れた。
ところが、所長が外に出してくれない…アポに遅れる…所長は、ギリギリどころか、時速180キロでぶっ飛ばさな
いと約束に間に合わない時間まで出してはくれなかった。時間に余裕を与えれば、喫茶店でサボると踏んだのだ
ろう…
案の定、救急車並みに信号を突破し、高速道路は190キロでぶっ飛ばしてギリギリ間に合った。
こんなこと、犯罪やし、捕まっても会社は知らんぷりやろうし…いや、事故って死ぬな…会社に殺される…
それに、今まで培った経験はなんだったのか…
ここにいては、人格を破壊されてしまう…
辞表なんて通る会社じゃない…
不本意だけど、もはや逃げるしかない…
私物を全て持ち出しては、怪しまれるので、自分の机はそのままにして会社を出た。
久々に人間らしい睡眠時間を取った。
翌朝、会社の備品を会社に宅急便で送り返し、スグに携帯番号を替えた。
これでもう自由や…リセットして、もう一度やり直そうと、まるでフレッシュマンのように希望で胸が膨らんでいた。
もう日本では夢は叶わない・・海外に脱出しよう・・
行先はアジアで唯一行った事のあるバリ島。そこで知り合った日本人男性を頼ろう。インドネシアで、アジアアロワナを養殖して、空輸しようと考えていた。
現地語は行けば何とかなるから、貿易に関しては英語力は必須。
以前英会話学校にも通ってはいたが、今更お金もない。
そうだ、外国人が集まるBarで働けば英語力も上がるだろう。
なんて単純な発想で、外国人の集まるBarを探した。
2軒見付けて、まず1軒目面接を受けた。パキスタン人と日本人が共同で経営する、営業し始めて間もない店だ。この日本人経営者とは、今後自分の人生に大きく関わりを持つ事など、当時は知る由もない。
3週間たっても、いい返事はもらえなかったので、しびれを切らして2軒目の面接を受けた。
こちらもなかなか泳がされていい返事が貰えなかった。
実は当時酒は飲めないし、29歳にして、Barには2回しか行った事がなかった。
そんな何処の馬の骨か判らん奴など、雇えるはずもないのである。
2軒目の店にはアピールの為に殆ど毎日通い詰めた。飲めないビールを注文し、踊った事もないのに外国人に紛れて踊って見せた。お洒落ではないが、精一杯のお洒落もした。(不評だったけど。泣)
なかなか雇ってもらえず、3週間が過ぎて焦っていた。
次の週末、ハロウィンPARTYが行われるという。アピールするチャンスだと思った。
PARTYは夜9時スタートだというのに、6時頃からスタンバイしてた。
暇だったので、銀天街をウロウロしてた。すると、途中、スーツの男がやたらチラチラ私を見て来る。
誰かに似てるのかな?
さほど、気にせず、近くのラーメン店に入った。美味しく頂いて、店を出た瞬間、我が目を疑った・・
二度と会っては行けない人物が50m先で私を睨みつけている。
もしや、さっきのスーツの男はヤ●ザの情報部員だったのか・・
知らない間に、裏の指名手配が発令されていた。
そう、こっちへゆっくりと歩いてくる男は、所長だった。
今、捕まる訳にはいかない・・小指の1本くらいじゃ済まないぞ・・
無意識に、無我夢中で走って逃げた・・所長も追って来る。。所長は190cmで、安岡力也そっくり。しかも元甲子園球児。
銀天街を、まるでVシネマのように人混みをかき分け走った。本当にVシネマの劇中のようで、こんなシチュエーションにいるのが信じられなかった。
だめだ、捕まる・・コンクリ詰めで海に捨てられる・・本気でそう思った。
人混みで思うように走れない、とっさに側道へ進路を変えた。そこは、自転車の駐輪場だった。
もちろんそこへ、ダイブしてしまい、The END。
所長は息も切らさず、自分にこう言った。
事務所・・来いや・・
続く・・
(俺、かっこ悪いね・・泣)