最近読んだ本 その20 | どうもこんにちは 番長です

どうもこんにちは 番長です

本編の重大なネタバレはなしの方向で

みなさんどうもこんばんは!番長です!JPY!
もうずっと書いてなかった本についての記事ですが
当然この期間本を読んでなかったわけではないです
ブログを書く気力があったかどうかという問題で・・・
今はゲームも順調ですし本についても定期的に書いていきたいなと思います

というわけで最近読んだ3冊についてです
まずタイトルを挙げてみますね

・スクープ 今野敏
・ヴォイド・シェイパ 森博嗣
・掏摸 中村文則

今思ったんですけど全部新刊ですね
最近読む本に悩んだ挙句
新刊コーナーからそれっぽいのを選ぶっていうパターンが増えてて・・・
まぁ今野敏さんと森博嗣さんはよく読んでる作家さんなので
そうでなくても買ってたんじゃないかと思いますけどね

・ヘッドライン 今野敏
型破りで天才型の記者である布施さんに振り回される
テレビ局のディレクター鳩村さんと刑事の黒田さんのお話です

初動捜査のまずさから1年たっても未解決である猟奇殺人を
まったく関係ないと思われるきっかけから再度調べ直す布施さん
そのことを知って困惑する鳩村さんと
なにか手がかりをつかんでるんじゃないかと疑う黒田さん
天真爛漫な布施さんが固いふたりを振り回すのが面白いです

事件は結局布施さんの勘がほぼ当たった形になり
もしこんな人がホントにいたら警察も楽だろうなと思いました
そうは言っても勘では事件は解決できないので
それを形にする事実や物証を探し出さなきゃいけないわけですけどね
そういう意味で布施さんだけでなく黒田さんも
とても魅力的に描かれてると思いました

・ヴォイド・シェイパ 森博嗣
物心ついてからずっと山奥で剣聖とふたりで暮らしていた青年が
剣聖の死をきっかけに山を下りて旅に出る
というのを題材にした剣豪時代小説です

剣豪物の小説なのですがバトルシーンはあまりなく
主人公ゼンさんの完全な一人称視点で話が進むため
どちらかといえばゼンさんの思考を追体験して楽しむ感じです
ずっと山奥で暮らしていたために世間の常識がほとんどなく
その思考自体がコミカルだったりしますし
剣の道のことを考えるときの難解さもまた面白いです

特に僕が面白いと思った師匠の言葉は
「負ける度に強くなれる。だが、負けたらそれでお終いだ」です
なんとなく老子の冒頭の「道可道、非常道」を思い出しました
道の道とすべきは常たる道にあらずということで・・・
つまるところ前半の負けと後半の負けは意味がちがうんだろうと思いがちですが
そう短絡して考えてしまっては本当の理解はできないんじゃないかと思います

おそらく剣豪小説は世にたくさん出てることだと思いますが
これはやはり森さんにしか書けないものであり
これを読んで僕は森さんの小説が気に入ってるんだと再確認しました
なんたって裏表紙のあらすじを読んだ時には
楽しんで読めるかどうか不安を感じてしまったくらいですからね
SFは得意分野じゃないんですが
そのうちスカイ・クロラも読んでみたいと思います

このシリーズはハードカバーで3巻まで出てるようなので
続刊が文庫化したらすぐに買いたいと思います
それくらい気に入りました

・掏摸 中村文則
物凄くストレートなタイトルですが
プロのスリを主人公にした重くて暗い小説です

もちろんストーリーはあるんですが
メインストーリー以上に主人公の生き様のようなものが興味深く
最初から最後まで一気に読んでしまったような感じです

僕の精神にはこういう闇を孕んだ複雑さはなく
ただ単純で底の浅いものだと自覚してるので・・・
だからこそこの本に描かれているものにとても興味を惹かれ
しかし真には理解できない部類のものだと感じました

この作者のものをもっと読みたいと思い
悪意の手記と何もかも憂鬱な夜にと2冊買ってみました
それも読んだらここで書きたいと思ってます


というわけで今日はこの3冊でした
どれも面白かったと思うのでみなさんも気になったらぜひ読んでみてください
しかしどれも万人受けするものではなさそうな気もしました
それじゃあみなさんおやすみなさい!JPB!