弱り目に祟り目 | 板金小僧の掘っ立て小屋

弱り目に祟り目

 あいかわらず、ジコチュウが時をわきまえずにケータイにかけてくる。

着信拒否にすれば・・・と思うかもしれないが、連絡が付かないとパニックになり、工場や自宅に来る奴がいるので何回かに一回は出ることにしている。ようやくこっちのいうことがわかったようだが、今度は泣き落としや機嫌取り攻撃。

こちらの刃物が悪いのか、向こうの材質が粘っこいのか、おそらくその両方だろうが、なかなかうまく切れない。

やれやれ・・・。

 

そんな中、仕事にもトラブルが・・・。

一日かけて、作りあげた仕事にミスが発覚。

ねじ穴の位置がずれいてる。

今回は同業の会社から加工実績のあるデータをもらって作ったから、あり得ない間違いである。

調べて見るとなんと、図面とCAM(コンピュータ支援製造)データが違う。

訂正箇所がひとつあり、この部分を修正した紙の図面と訂正前の別のCAMデータが来ていたのだ。

先方のミスだが、これを防ぐために、生産実績のないものは必ず紙とデータを照合している。

今回は納期が超特急(昨日図面とデータをもらい、明日納入しなければならない)なので、このまま使えるデータをもらったので、加工前のチェックは端折っていた。そうしないと間に合わない。

祝日の前の日の午後に注文受けて、明けの午前中に納品なんて気違いじみた仕事だが、これをこなすことによっていい仕事ももらっているので、仕方がない。

出荷前の検査で発覚したからまだよかったが、塗装して梱包して客先でミスが発覚したらエライことである。

ともあれ昨日の夜なべと今日の作業がパアになってしまった。がっくり・・・。

コンピュータや機械が発達し、便利な世の中になった反面、人間の管理能力の低下は著しい。

こんな初歩的なミスは久しぶりである。我が板金業界で、CADデータがCAMにダイレクトに読み込めるようになって、もうずいぶん経つが、その黎明期にはよくあったそうだ。リピート生産のたびに加工データと図面をチェックするなど、前時代的なことはしたくないが、相手によってはやらなければいけないかも・・・。結局被害を被るのはこちらだからである。

損した。寿命一日損した。

部材が足りないし、データを修正してから先の行程は先方の確認後となるので、これ以上は手をつけられない。

 

2月20日(土)から一泊二日で神奈川に機械の展示会にいく予定がある。今回はそちらはいわば口実で、埼玉に住む、サラリーマン時代の上司が引っ越しをされたので、お邪魔することになっている。

一月からこれを目標に必死こいてやってきたので、仕事の都合でキャンセルする羽目になることだけは避けたい。

できればあとの仕事を先走ってやりたいが、図面がまだ出てこない。待って待ってやっと出てきたと思ったら、「すぐやれ」となり大変でなので早くだしてくれんかなあ・・・。

今日は、やんぴにして猫と遊ぼうっと。



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白い猫と黒い財布(カラ)