茶道を習っておりますと、お茶会への招待がよくあります。しかし嫁入り道具として母に持たせて貰った着物は登場することがありませんでした。なぜなら、少しモダンで個性的なデザインの着物がほとんどだったからです。一枚一枚は高価なものなのに登場できない着物の数々・・・残念ながら未だ陽の目をみることはありません。
活躍をしているのは結婚後購入した京友禅の訪問着に西陣織の帯です。訪問着には季節ごとの花が少しずつ描かれていますので春秋冬のお茶会シーズンにも着て行くことができます。季節感をより表現するのに帯の柄が活躍しています。銀糸の中に色とりどりの花が織り込まれており目立つ部分に季節にあった色彩や柄を持ってきて締めます。この組み合わせは地味でもなく下品に目立つこともなく華やかさをさりげなく表現できます。
着物は普段着ませんし高価だからこそ、万能な組み合わせができる素材と柄選びがオールマイティな着物を選ぶコツだと思います。もちろん披露宴などパーティに参加されるときにも着て行けます。重ね衿を使うことで一段と華やかさが増します。
私の箪笥の肥やしになっている個性的な着物の数々はきっと、美術館や観劇などに向いているのかもしれません。いつか粋に着こなせるといいのですが、残念なことに４０代の今もそのような機会は中々ないものです。
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