はじめてブログを担当します。若山と申します。
読書と観劇(宝塚の雪組を中心にミュージカルを幅広く)が趣味です。
2020年4月に入所しました。
もともと本を読んだり映画を観たりすることは好きなのですが、
せっかくご縁があって会計の世界に飛びこんだので、
入所してからは、自分なりに会計を身近に感じようと、趣味と実益をかねて会計関連の本や映画をほそぼそと探しては摂取しているところです。
今回はその摂取したもののなかから、普段会計にあまり触れない方にもおすすめできる、
「会計を身近に感じられる本や映画」をご紹介したいと思います。
1.『会計の世界史 イタリア、イギリス、アメリカ――500年の物語』(田中 靖浩)

複式簿記はいつ、どこでうまれたのかご存知でしょうか。
諸説ありますが、一般的には14世紀のイタリアで誕生した、という説が有力です。
この本では、中世イタリアで複式簿記が誕生して以来、2021年の現在にいたるまで、世界中で人々がどのようにお金を把握しようとしてきたのかを、
世界史の大きな流れとともに読み解こうとします。
ベストセラーとして紹介されることも多いので、本屋で見かけたことのある方もいらっしゃるかもしれません。
似たような本として、ジェイコブ・ソール『帳簿の世界史』も挙げられますが、
個人的には、こちらの本の方が体裁やデザインも含めて読みやすく、初学者向きな気がします。
本書の特徴は、「世界史」と言いながら、芸術や音楽への造詣も深いところです。
レオナルド・ダ・ヴィンチ、レンブラント、そしてプレスリーやビートルズ。
こういった一見数字とは無縁な芸術家やアーティストたちと、会計の意外な関係。
ちょっと興味がわいてきませんか?
2.財務3表一体理解法(國貞 克則)

こちらもベストセラーとして、ご存知の方も多いかもしれません。
私もまだ読んでいる最中ですが、会計の全体像をざっくりつかむため、
B/S、P/L、C/Sの3つの表のつながりを中心に、初学者でも理解しやすく説明してくれている本です。
新書なので手に取りやすいところも魅力のひとつ。
本書の特徴は、筆者の方がもともとエンジニア出身だからか、会計の専門用語を使わず、まず大枠を説明してくれるところ。
また、理解を促すための図表のデザインもよく練られていて、
WebデザインでいうところのUI(ユーザーインターフェース)が素晴らしいな、と感じさせる作りになっています。
続編として『財務3表図解分析法』も出ているそうなので、
一体理解法を読んで面白いと思ったら、図解分析法に手を伸ばしてみるのも良いかもしれません。
なお、Kindleをはじめとする電子書籍は、蔵書の場所に悩まないですむ素晴らしいものですが、
本書に限っては、図表が大きな役割を果たしているので、昔ながらの紙媒体の方が読みやすいと思います。
3.シンドラーのリスト
言わずとしれた名作映画です。1993年公開、スティーヴン・スピルバーグ監督。
第二次世界大戦中、ドイツ人実業家オスカー・シンドラーと、ユダヤ人会計士のイザック・シュターンが、
シンドラーの経営する工場に千人を超えるユダヤ人を雇用することで、ホロコーストに立ち向かうストーリーです。
正直凄惨なシーンも多いですが、モノクロの映像と音楽が美しく、深く心に残ることは間違いありません。
前の2つほど「会計」をメインテーマにしたものではありませんが、
最後にコーヒーブレイクもかねて紹介させていただきます。
作中、シンドラーがシュターンに言った、
「人生には3人の人間が必要だ。名医、慈悲深い神父、そして有能な会計士だが、最初の2人は会計士ほど必要がなかった」
というセリフは、映画史に残る名言としても有名です。
会計を勉強しよう、と思ったときに、思い出したい一言です。
いかがでしたでしょうか。
18~19世紀の文豪、ゲーテは著書『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』のなかで、
「複式簿記は、人間の精神が発明した最も素晴らしいものの1つである。」と登場人物に言わせました。
私もその奥深い世界の入口に立ったばかりですが、
長い人生の良き友として、決して退屈しない数字の世界に出会えたことを幸せに思います。
さて、余談ですが、税理士事務所のもうひとつの世界、税務も勉強をはじめてみるとなかなか面白い分野です。
いま、私たちが実務を行っている税務は、戦後、シャウプ勧告から出発したわけですが、
思いをはせてみると、税金と人類は切っても切り離せない関係なわけです。
たとえば16世紀のオランダ独立宣言、17世紀イングランドの清教徒革命、18世紀のアメリカ独立宣言やフランス革命。
これらは、現代の感覚では悪政とも言える重税に対して、税の軽減を求めた反乱が歴史的事件に発展した代表例です。
また、イスラム諸王朝における人頭税であるジズヤなどは、
その課税対象を観察してみると、イスラム諸王朝がどういった範囲を「成人(国家の構成員)」として認識していたのか、観測することができます。
税金が、その時々の社会の思想を鏡のように映す。
そう考えると、目の前の納税額とはまた異なった税金の側面がみえてくる気がしませんか。
会計と税務。
ともに興味深いふたつの世界を、これからも自分のペースで勉強を続けていければと思います。







