(元記事)
https://www.boredpanda.com/infrared-photography-yann-philippe/ By Yann Philippe
(内容)
写真がデジタルに移行する前、当時市販されていた赤外線フィルムを使って赤外線撮像することができた。その多くは白黒(Kodak HIE or Rollei IRなど)だったが、カラーの赤外線フィルムのように見せかけたものもあった。その中で最も知られたものがKodakのEIRである。
「Kodak Ektachrome professional infrared EIR film」は、赤外線感受性の疑似カラー写真だった。アート用、工業用、科学用、航空用など、赤外線を有効に活用できるさまざまな専門分野で応用するために作られたものだった。当時のそうしたものが最終的な色の演出に効果的だった。Kodakでは、120フィルムサイズで軍事用や地図製作用にデザインされた別の機種「AerochromeⅢ」も販売していた。このフィルムはその疑似カラー対応によって印象的な芸術的な効果を生み出すこともできた。色の演出は、露出、E-6やAR-5の現像、被写体の赤外線反射率によって変わってくる。
現在のフィルム・ルネサンス(ここ3年で売上が増加)で、多くのフィルム製造業者が既に製造中止になっている昔のフィルムをリバイバルしており、2017年にKodakのEktachrome再リリースが発表されたこともあり、世界中の写真家がそのイメージメイキングにアナログに興味を示し始めている。しかし、残念なことに、Kodakは10年ほど前にこのフィルムを製造中止にしている。
2008年以降、2015年以降はさらに積極的に、僕はEIRによるデジタル模倣の探求にのめりこみ、多くの新たな方法を試してみた。僕の目標は撮影後の合成などせずに、カメラだけでカラーIRをつくること。黄/オレンジ・フィルターの補色を用いて新たな色相環(濃青シアン色)を作り出すなどしてみた(EIRを使用)。
何度も試行錯誤を繰り返し、遂にKolari Vision がガラスフィルターで生み出した正確な透過曲線に辿り着いた。様々な天候や環境でプロトタイプを試してみて、ようやく新たなIR Chrome赤外線フィルターを作り上げたのだ。
以下の写真はデジタルカメラをフルスペクトラム赤外線用に改造したIR Chromeフィルターを用いたものである。
(Yann Philippe)
(Kolari Vision)
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(赤外線写真)