by Maik Schlender Nov 29 2017
(内容)
写真家にとって、ロストプレイス(廃墟)と呼ばれる場所を写真に収めることは常に格別のチャレンジである。もし人里離れた場所かつ崇高な場所を一枚の写真の中に同時に捉えることができれば、印象的な写真になることは間違いない。ドイツ・ワイマール出身の写真家Jürgen Kramerが見事にこれに成功している。ベルギーを巡る旅の中で出会ったこのロストプレイスを、彼は見つけた時の光のままで表現しようとした。
彼の撮った写真は明らかにこの場所を支配する孤高感を表現している。しかし、それと同時にこの古い建物が輝いていた在りし日も暗示しているのである。色の選択と的確な視点によって古びた壁に深みを与えている。写真の中に迷い込んでしまいそうになる一枚だ。
彼の写真を何枚かこのBoredPandaにアップする了解を得た。今後もさらにクリエイティブな写真で我々を楽しませてくれるだろう。