<あらすじ>
米フィラデルフィアの大学病院で勤務する三瓶友治(30代脳外科医)はペットとして飼っている実験用ラットの逃走の責任を問われクビを言い渡される。
三瓶は日本の総合病院に赴任となり、仮眠室に運び込もうとしていたラットが逃走して捕えようとしたところ、総合診療科のミヤビと出会う。
ミヤビから病院内を案内される三瓶は、理事長の銅像を見かける。
最後に案内された救急救命室では、ちょうど重症患者の受け入れ要請の電話があり、応答していた救急部長星前の受話器を奪って三瓶は受け入れの返事をする。
救急救命室では、慢性的な人手不足で重病者はよそに回すのが慣例だったのだ。
やがて患者が運び込まれ、三瓶が開頭手術を主導する。
しかし手術用のドリルが作動せず、代わりに三瓶は手術用のノミとハンマー代わりの理事長の銅像をもちこんできた。
ハンマーが小さすぎて用を足さないと判断したのだ。
手術は終了したが銅像が衝撃で破損し首がもげてしまった。
三人は藤堂病院長に申し開きするが、藤堂は三瓶が破天荒な性格とみて星前とミヤビを監督につける。
他、手術後の患者の後日談や記憶障害であるミヤビが手術の助手を務めて自信を取り戻す話など。


<感想>
サブタイトルに『ある脳外科医の日記』とある通り、ストーリーは極めて真面目。
稀にお茶目な描写があるが絵を描く人のアレンジだろう。
星前が若き日の三瓶とミヤビが一緒に写っている写真を発見し、二人がかつて知り合いであったことを知る。
今後サイドストーリーとして出てくるんだろうなあ、との予感をさせる。