<あらすじ>
社会人の市松海路は出席した合コンの席で言い放つ。
『俺は、元カノと結婚したいです』
市松は色々と詮索され、今となっては昔撮っていた映画撮影を辞めたことを告白する。
市松は自室に戻って元カノの出ていた映画をプロジェクターで大写しし、さも目の前にいるかのように会話する。
元カノ(日下部日和)は7年前、突然姿を消した。
市松は日下部が戻ることを妄想し、日下部からもらった腕時計をまじまじと眺める。
腕時計は止まっており、市松は明日修理に出そうと思い立つ。
市松は同僚に昼ご飯を誘われるが腕時計の修理に出しに行く。
その日は落雷がひどく、市松がスマホで落雷のニュースを見ると市松の自宅だった。
市松が走って自宅に戻ると、盛大に火事になっており思い出の品々が焼失する絶望で市松は呆然とする。
雨の中止まった腕時計を手に思い出に浸っていると、傘を差さず雨を嫌って駆けている人とぶつかり腕時計は道路に放り出される。
そこに車が通り、踏みつけられて腕時計は破損する。
雨の中、自殺しようと市松は陸橋の柵を乗り越える。
その時、スマホから日下部から電話がかかり、再会を持ち掛けてきた。
市松は思い直して再度柵を乗り越えて戻ってくる。
喫茶店で再会した日下部は髪が短くなっており、市松は出会った頃を思い出す・・
10年前、市松は後輩のパーティーに呼ばれ、そこでエッセイ漫画のモデルとして売り出し中の日下部と出会った。
市松は自分の撮る映画に出演してもらうよう依頼する。
市松はドンドン日下部に惹かれていき、ついに3年後付き合うことを申し出る。
しかしその一か月後フラれ、市松は傷心を引きずることになる。
日下部と別れて以来、映画が撮れなくなったと市松は告白する。
市松はトイレに立ち、便利に思われているなら断ってやると決心する。
日下部は用件を切り出す。
『私の出産記録を撮ってほしいの』
市松はてっきり逆プロポーズかと思ったがそうでは無いらしい。
日下部は透明な容器を突き出し、これに精子を入れてほしいと言う。
市松は付き合ってた頃でさえ接触が無かったせいか、日下部とやり直せると思って食い下がる。
しかし日下部は市松に断られた以上、ほかの人に頼むと言う。
二人は席を立ち、店を出る。
市松は日下部とこのまま別れるのも寂しく思い、精子を使うことと出産記録を撮ることを了承する。
市松は飲み屋?で俳優の榊田正史に事の顛末を打ち明ける。
市松が家に帰ると日下部からスマホに精子を取りに行くとのメッセージが入った。
市松が出社すると日下部が市松の席に座っており、精子を受け取りに来たらしい。
市松は付き合うことを申し出る時を回想する・・
街をブラついては他愛のない会話をし、なんでもない物を写真に撮ったりしていた。
ある日市松の誕生日ということで日下部は祝いたかったが生憎当日は予定が入っており、前日から泊まり込んで朝祝うことにした。
市松は日下部と一緒に寝るというシチュエーションに興奮しまくるが、ついに手が出せずとうとう朝を迎えてしまった。
朝日下部は誕生日プレゼントを手渡し、中を見ると腕時計であった。
日下部は突然別れてほしいと切り出した。
市松は職場のトイレで精子を出そうとするが無理だった。
結果を聞いた日下部はネットで募集すると言い出す。
市松は18時まで待ってくれと言って、会社を早退する。
市松は日下部をホテルに呼び出し、榊田のツテで公開クオリティのドキュメンタリーを撮る決意を伝える。
市松は予め出しておいた精子入りの容器を手渡す。
日下部はあれほど復縁に執着してたかと思うとキッパリ割り切る市松の極端さに笑い転げる。
実は彼女の本当の目的は復讐にあった。
<感想>
一般論として男がロマンチストで女が現実的というがどうなんだろう?
復讐が目的にあったとしても何年も連絡先を保存してるなんてあり得るのだろうか。
オジサンには分からん。巻が進めば何の復讐かわかってくるのでしょうが。