振り返ると、ギイが胸の前で十字架を切っていた。
「どうしたんだい、ギイ? いきなりお祈りして」
瞠目した目を開けたギイは、不思議そうにぼくを見た。
「今、ニュースで言ってただろ。今日は、“地球に感謝する日”なんだって」
「ああ、それで地球に感謝してたんだ」
ーなんて可愛いんだ、ギイ。
ぼくがそう感動していたら、静かにぼくの手を取ったギイはさらに続けた。
「託生をこの地球上に作ってくれて、俺と出会わせてくれたんだ。いくら感謝しても、足りないくらいだよ。イエスがもたらした救いを受け取った印に、祈りを捧げたくもなるだろう」
たちまち、ぼくは顔が熱くなる。さすが、アメリカ人だ。
そして、さっきの感動を口にだす前だったことに、ぼくは感謝した。
地球のためにしてること
▼本日限定!ブログスタンプ