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■ NOTES ■
今日の増田さんは
前回登板9/26 イーグルス戦(西武ドーム)において
特に初回に、制球を乱して四球を連発し
結果じゅうぶんに大胆に
ゾーンを攻め続けていくことに失敗した反省を活かし
もちろん2 1/3イニングを消化して50球、
対戦打者数11という"small sample size"の中ではありますが
その大きな武器である、自慢の速球を
全体の2/3程と非常に数多く利用していきつつ
速球以外の球種についてはその実に3/4までもを
ゾーンの低め以低に徹底的に集める
非常に強い意識と集中力とを継続して披露、
初球ストライクを全体のほぼ半数で奪うまで積み重ねるとともに
逆に初球から2球続けてボール球を記録した勝負を
(結果的に四球で出塁を奪われますが)計1度のみに抑え
今日は昨日の牧田さんに対して、とはうってかわって
4球以内の勝負が計4度で全体の1/3近くに留まったように
特に初回を中心に、ある程度数多く
打席で忍耐強く戦い続けていったホークス攻撃陣に対して
球数は50球(1イニング平均約21.4球)とかさむものの
結果から観ていっても1ボール以内で決した勝負を
計7度と全体の2/3近く積み重ねつつ
逆に3ボール以上を記録した勝負をのべ2度のみに留め
四球1個で四死球によって奪われた余計な出塁もその1個のみ、
結果ストライク率もほぼ2/3という優秀な成績でしたから
うまく大胆にゾーンを攻め続けていくことに成功したと
高く評価できる投球でした。
ただし、
前回登板9/26 イーグルス戦(西武ドーム)でもそうでしたが
下の"Velocity Chart"における
速球のイニング別平均球速の推移を観ていただいてもよくわかるとおり
今日も増田さんの速球のイニング別平均球速は
前回登板と同じようにいやそれ以上に早い段階から
初回こそ140km/h前半であったものの2回は140km/h付近に、
そして3回には130km/h後半へと明確に低下していったように
やはり現在の増田さんは本来短いイニングにおいて
その真価を、特長を発揮できるリリーフ投手であることが観察でき
もちろん首脳陣もそれをよくわかっていて
非常に早い段階でマウンド降板の指示を出したことと推察できますが
今後はまずはその最大の武器である速球を軸にしていきながら
常にストライク先行の投手有利なカウントで勝負し続け
ゾーンを大胆に攻め続けていく中で
速球以外の球種については
今日のように徹底的にゾーンの低め以低に集めつつ
水平方向においても極力真ん中近辺を避け続けていく制球を
安定して披露できるよう磨き、調整し改善していき
ライオンズのリリーフ陣の中で
リリーフ・エースからセットアップ・マンに、そして
最終的には安定したクローザーを大きな目標に
その屋台骨を背負う“顔”として息長く、
そのキャリアを築き続けていってほしいと願います。