プロ野球＜舌口球＞６７１回

超驚きのベースボールカード

　写真のようなベースボールカード（以下ＢＣ）あなたは持ってますか～？　ボクは、数えたことはないけど、大リーグも含めて数百枚ガラクタ箱に突っ込んでいる。でも、マジに新品を買った覚えはない。リサイクルショップで数十枚で１００円とか２００円なんかで手に入れたものばかり。元々ＢＣには興味はないんだけど、まあ、ないよりはいいだろうって感じでしかない。だから、どのＢＣに価値があるのかなどはまったくわからないし、知りたいとも思わない。それでいいのだ。

　さて、そのＢＣだが、日本では１９５０年代に「紅梅キャラメル」が付録につけたのが最初だという。で、１チーム９人のメンバーをそろえて送ると、鉛筆などの景品がもらえるというわけで、かなり人気があったようだ。もちろん、紙や印刷技術から想像するに、今のようなキレイさはなかったのは当然だが、当時としてはまさに画期的なアイデアだった。だからその「紅梅キャラメル」に他社も追随したのも当然だったし、当時のＢＣならかなりの価値があるのだろうが、こんなもん僕が持っているわけがない。というわけで、日本のＢＣ歴は７０年ほどになるってことになる。

　ところで、なぜＢＣのことを書く気になったのか。それは今年の１月、アメリカのオークションで、１９５２年製のミッキー・マントル（元ヤンキース）のＢＣが史上史上最高額の５２０万ドル（約５億４６００万円）で落札されたニュースを知ったからだ。まさに超驚嘆！　日本じゃあ考えられないことで、アメリカの愛球家の恐ろしさを改めて感じる。同国のＢＣ収集家には年長者も右肩上がりだというが、以前、大リーグの審判員が店からＢＣ４００枚も万引きして逮捕されたなんていう事件があったことを思い出す。

　それにしてもアメリカのＢＣの歴史はとてつもなく古い。日本が江戸時代から明治時代に変わった１８６８年当時にはすでにＢＣはあったのだから驚く。ちなみに日本に野球が伝えられたの１８７２年（明治５年）だから、それ以前にアメリカではＢＣは存在していたってわけだ・・・。

＜ミッキー・マントル＞１９３１～１９９５年●外野手●右投左右打●２４１５安打、５３６本塁打１５０９打点、打率・２９８●本塁打王４回、首位打者、打点王、三冠王各１回、１９７４年殿堂入り