ばくもん日記 -いつまでやるの?トライアル。-
トライアルとは、バイクで岩や坂を上手に走る”ヘンな”競技。
しかも、熱中すればするほど家族に嫌われるオマケつき。
(´д`lll)
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中東にて


この10年間、日本よりも中東の湾岸諸国に居る期間の方が長かった。はじめはカンドゥーラを纏った紳士と握手をするのにもいちいち冷や汗をかいたけど、どんな相手も朗らかで大人で、良い人ばかりだった。夏は猛烈に暑いけど、冬は快適で心地よいし人生について考える時間をふんだんに与えてくれた。出会う人種はバラエティに富んでいて、人間として不変的な部分と、驚くほど違う部分を同時に知ることができた。

相変わらず二輪車は自分の趣味で人生というアドベンチャーのきっかけであり続けているし、できればこれからもそうあって欲しい。世界は平等ではないけれど、それぞれの立ち位置で幸せを得ることは少し落ち着いて考てみればそう難しいことではないと思う。今日はラマダンの1日目。断食の真似事をしながらぼんやり振り返る。

ばくもん

山が無い国

カタールには、山がいっさいありません。

 

いまさら悔やんでも仕方のないことですが、探し回っても、ないものはないのです。

この3年間、色々な手段でこの国を探索し続けてきましたが、残念ながら「ない」と断言できてしまうほど、平らな国土です。

 

MTBに乗るようになって、山があればいいのにと、頻繁に考えるようになりました。

Youtubeを観れば、みな自然一杯の山でダウンヒルを繰り返して、かっこよくジャンプしたりして、山がもたらす位置エネルギーを存分に満喫している様子が伝わってきます。

 

なのでこの国に、気分だけでもと、以下のようなコラージュをたくらみました。

 

 

 

 

 

 

 

がしかし、現実はただの工事現場であります。

 

 

泣けるほどフラットなここドーハには、それでもすこし遊べる場所がございます。

 

市の中心部に”アルビダ公園”という、それはそれは巨大な市民公園が大規模なリノベーションから立ち上がりつつありまして、自分も時折通っては、徐々にオープンするスポット群の試走を試みています。

 

しかしこの公園、日本では考えられないほどに広いのです。芝生広場/子供遊具/モスク/バーベキュウ場、という(いささか退屈な)4点セットが「どこもかしこも同じように」無限配置されているという驚くべき設計で、あたりを見渡し、記憶をたよりに来た方向に戻る古典的な手段がまるで使えないのであります。従いまして、

 

”気をつけなければあやうく迷子になる”

 

のでほんとうに要注意です。自転車ならまだ救いがありますが。。。2022のワールドカップではここがメイン会場になると思われますので、お越しの皆様は迷子になりませんよう。

 

そんなアルビダ公園をぐるぐる徘徊し続けること3ヶ月、最近ついにトライアルに適した岩場があることを発見しました。

 

 

広大な公園のほんの一角に、石灰岩と思われる自然地形が意図的に残されております。

 

本来の目的は不明ですが(墓地じゃないことを祈る)、市民を良きMTB乗りに育てんとする、政府の粋な計らいと好意的に解釈させていただきます。

 

とにかく、岩が走れと問いかけてきます。ですので、ここに時折乗り付けては、クリップ付きのクロスカントリーMTB自転車にも関わらず果敢に岩場へアタックし、失われたバランス感覚を取り戻すべく努力しています。転んで血だらけになるのは情けないし怖いので、ヘルメット・プロテクター着用です。石灰岩は硬いくせに、もろいので、グリップ感が独特で、おもしろいです。

 

アルビダ公園でひと汗流し、本格的に暑くなってしまう前に自宅へと戻ります。

 

海沿いの公園でおおっ、

 

 

マツダのファミリアですかね、いまや希少な車ですが、ここではなんと現役でがんばっています。

どんな人が乗っているのでしょうか。意外と旧車が大好きなカタール人か、はたまた出稼ぎ暦20年超のエジプト人あたりか・・・。

 

”車”には言葉の壁も文化の違いもなく、生まれた国を遠く離れて、じっと使役に耐えている姿がなぜか生き物にもましていじらしいのでした。

 

 

ばくもん

 

砂漠レース

カタールで開催された砂漠MTBレースに出場しました。



カタール南部のSealine Beachを起点に、砂漠地帯を行き戻り40kmほど走るレースで、MTBとFatbike、また今回新設されたRunの3カテゴリがありました。



自分は唯一かつ初の日本人参加者に違いありません、勇気を出してMTBにエントリーしました。MTBのレースなんて18の時以来ですが・・。トライアルですらももう遠ざかって久しいので、競技会場に乗り込むというワクワクは久しぶりで、なおかつ心地よいものでした。

レースのほうは予想していたよりも数段ハードで、トップが1時間40分ほどで走るところを2時間40分ほどかけて、ぜーぜー言いながら完走させて頂きました。

ハードだと感じたのは2点で、1つがDune sand(砂漠らしい、さらさらの砂)地帯を抜けることの大変さです。砂漠は一見、全部さらさらで出来ているように見えるのですが、実はそれなりに引き締まった大地と、どうしようもないほどさらっさらの砂山とに分かれているのです。このレースは両方を交互に走り抜けさせるようにデザインされているので、引き締まった場所ではそれなりにスピードが出せますが、Dune、特にDuneの上りゾーンでは、ほぼ押して歩くしか方法がありません。
いっぽう、Duneの急斜面下りは腕の見せ所で、自信のある人は乗車して下れます。傾斜がいまいちなスノーボードのパウダーランみたいな感じで、爽快感はありませんが、下りきったところの平地での加速に有利なので、自分はすべての下り斜面を乗車しました。

2点目にハードだったのが、仮に硬く引き締まっているようにみえる平地であっても、ところどころにぬかるみあるいは砂だまりが点々と存在することでした。ただでさえDuneで必要以上の体力を消耗しているというのに、せっかくの平地でもこれらの伏兵が邪魔してなかなか平均速度を上げることが出来ないばかりか、回復すらままならない状況に追い込まれます。特にレース後半、随所にこの傾向があって、主催者を軽く恨みながらゴールを目指して漕ぎ続けるというありさまでした。



ゴール後。スタート地点とゴール地点がかなり離れたレイアウトになっているため、主催者が参加者のバイクをまとめてスタート地点に配送してくれます。



いっぽう人間は、このように砂漠ツアー用のモンスターバスで搬送されます。

なんともスケールの大きい砂漠レースで、かつなかなか面白い要素があるので、毎年様々な国から出場して来る人達が居るのも、うなづける気がしました。


ばくもん

バリバリ食べる

冬のドーハ。

まだギリギリ気温が20℃台なので、週末はMTBに乗っています。

約30年振りに乗るMTBということで、最初の頃ははおっかなびっくりでしたが、29インチカーボン車に慣れるにつれその快適さに喜びを感じ始め、カタールの土漠探検にも徐々に力がこもってきました。



どこまで行ってもほぼ真っ平らなこの地ですので、探検といっても、どこそこにちょっとしたギャップが在るとか、石ころの分布が少なくて走りやすいエリアを見つけるとか、そういう極めて微妙な違いを地道に探し回っているに過ぎません。このスポーツの醍醐味であるはずの、”フィールドの条件変化に対応する”という視点で見れば、地形的ポテンシャルが大変乏しいというのはどうにも否めない事実です。まずもって山というものがありませんので・・・。ちなみに街中ではときどき手付かずのバンク等を見かけますので大変興味深いですが、捕まるようなことはできませんので、ほどほどに控えております。

それでも、ゴロゴロ石の上りを足をつかずに上がりきれたとか、砂だまりを巧みにいなして止まらずに走り抜けることができたなどといった達成感、あるいは音のない広大な土漠に、駆け抜ける自分のタイヤ音だけがバリバリ染み入るようなシチュエーション(≒地面を食べる)での、非日常的感覚を味わうことができています。



さて、運動性能的にはまったくと言って良いほど文句のない最近のMTBですが、少し意外だったのはスローパンクの多いこと多いこと・・・。カタール特有の、小さな植物の棘(つまようじの先端程度の鋭さで、硬い)が所構わず落ちているようで、なんで今?と思うようなタイミングで突如空気が抜け始めるのです。もう何十回パンクを修理したか覚えていません。



まぁむやみに路肩のギャップや木陰のルートを攻めたりしなければ確率は減るのでしょうが、いやいやそれではまるで面白くない。


今日もせっせとパンク修理をします。


ばくもん

朝のうちに

またこりずに自転車に乗りました。

最近はもっぱら、MTBに乗っています。
だってここ土漠だらけだし。。。MTBの方がお利口

まぁ、MTBですらもカタール特有の地形リソースの乏しさ(山が無い)に直面しますので、楽しむにもおのずと限界はあるのですが・・・。いつか、山野に恵まれた国にいったとき、超華麗に走れるよう基本を磨くとします。

そういうわけで、いい感じにぐるぐる走りまわれる場所探しが目下のめあてなのですが。



真っ平らなここドーハで、ささやかな高低差のある荒地を発見。
地目的には資材置き場か。怒られる心配は日本の100分の1ほどだろうと分析。

ここへしばらく通いつめて、内緒のトレイルを踏み固め、1年後には国際クロスカントリーレースを誘致したいと思います。


帰り道、古い消防署をリノベーションしたミュージアムに立ち寄り。



周辺国からの断交が突如開始されてから、もう100日を超えましたので・・・。記念ペイントがほどこされておりました。

ともあれ平和が1番でございます。


ばくもん
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