文字のごとく、波のエネルギーを利用した発電ですが、現在実用化されているのは、空気タービンを用いる方式です。

波による波面の上下動をピストンとして用いて空気の流れを作り、空気タービンを回して発電機を駆動します。
海岸に固定する方式と、浮きをつけて浮遊させる方式があり、1978年に、山形県鶴岡市沖合に浮かべた海洋科学技術センターの〈海明〉は、底の抜けた船体中の波面の上下運動を利用し、空気の圧縮・膨張により空気タービンを回して、６万7000kWの発電実験に成功しました。
また、海岸固定式では、三浦半島の海獺(あしか)島灯台（最大出力130W）の電源として、世界に先がけ、1967年に実用化しています。

波力エネルギーは、面積あたりのエネルギーとして、太陽光の20～30倍、風力の5倍であるとされています。
離島用発電や、地域エネルギーとしての利用が期待され続けています。

波力発電