ことの発端は8耐だった。

2015年ヤマハの新型YZF-R1の登場。

これがとんでもなく速い。そして変な音がする。

直列4気筒の甲高い叫ぶような音がしないのだ。


なんだこれは、おかしい


ヤマハはmotogpでも

ホンダ、KTM、Ducati、アプリリアが

V型4気筒を使う中ヤマハとスズキが直4で戦っている

またしても直4の音がしない



そこで思い出した

父「ヤマハはクロスプレーンを採用してる」



これやろな



そこから俺とクロスプレーン(不等間隔爆発)

との長きに渡る戦いが始まったのだ。。。



大前提として4ストロークエンジンは

吸気→圧縮→爆発→排気の2回転つまり720度

で1サイクルを終える





つまり四気筒なら720度回転のなかに

4回の爆発を起こすことになる。


大まかにいうとこの4回の爆発の間隔が

今回の戦いの肝となった。


まず通常の等間隔爆発における直列4気筒におけるピストンの動きを見てみよう。



720度を4で割ると180度になる
左から1→2→4→3の順に爆発を起こしていく

動画を見てわかるように1.4番と2.3番が真逆の動きをすることによってピストンの振動を打ち消す

そして今回の発端となった音についてだ
この180度の等間隔爆発では排気された空気がぶつかり合うことなく出て行く。

これにより甲高い透き通るような音がする。

余談だが
フェラーリV8エンジンの快音も
V8シングルプレーン・等間隔爆発による物らしい。
カウンターウエイトを小さくし高回転域でのレスポンス向上のためのシングルプレーンという
なんともフェラーリの美学が詰まってるというか

速さを追求するがために美しさを纏ってしまう的な

それはさておき
こんなところで疑問が二つ解決するとはlucky☆






そして本題のクロスプレーン(不等間隔爆発)だ


1つの気筒における1サイクルを考えると
ピストンの動きには大きなスピード差がある

爆発後、気筒の中間地点で速度最大となる。
つまりそのタイミングで慣性トルクの最大となる。

ここに上向きに速度最大の気筒を当てることができればトルク変動を小さくできる。

そうやって生まれたのが
四気筒クロスプレーンエンジンだったらしい




爆発後の気筒中間点に着目すると
左から1.4番、2.3番のピストンが
反対の速度最大点を取るように動いている

この爆発間隔は0度270度450度540度720度
となっており排気に着目すると等間隔ではないため
空気が逆流し干渉しあってしまう

よってドロドロとした音がするようだ。

先に述べたようにこのエンジンはトルク変動が著しく小さくライダーがとんでもなく乗りやすいらしい


世界中で活躍しているYAMAHAの直4クロスプレーン

現在のポイントリーダーは
motogp クアルタラロ選手
SBK ラズガットリオグル選手
JSB  中須賀選手

全員YAMAHAのライダー。

憎いねぇ三菱の宣伝、別に憎くもなんともない

ただ

YAMAHAの強さは憎いね