「3回目は しないことにしたの」 と 連絡してきた彼女  

  1回目は 楽に済んだ

  2回目は 高熱が出てその後から体の調子が悪くなった…と。

 

びっくりえ? それをなんで私に言ってきたの?

1回目の時 私を見下した様な態度でしたのに。

 どこの会場がはやく受けられる だとか 

 まだ受けてないの(๑•ૅㅁ•๑)? あなた、遅れてるわよ! と仰ってた

 

     

   「なぜ 受けないの?」と 尋ねてくる人には伝えてましたょ 

    あなたは 尋ねる事はしなかったね

 

 

 

今、私が伝えられるとしたら…

 自分で決定したんでしょ  

  治験中 自己責任 と  はっきりと記載あったでしょ  

 それにサインなさったんだから 摂取後に具合悪くなるかもしれない事を 【了承した】の意味ですね 

亡くなるドクロ可能性だって 考慮するべきですよ

そもそも十分な治験すら済んでいない 薬品なのだから予防接種予防接種予防接種

 有効なのかどうか以外に有害の可能性だってあるという事ですよ

 

  ま、お尋ねになることもないでしょうけど

 

 

 

いまさら  「摂取しない事が 正解よね‼️ 」と言わんばかり

 

            えーはっ? あれっ考えが変わったの?

 

3回目、4回目の摂取後に優越感を味わい合っていた方々の発言に嫌悪感をお感じになられた と。

 

            無気力はっ? あなたもさんざん言ってたよ。

 

 

あれだけ 変人視なさっていた私に 連絡してきたの?

副反応 という 主反応が起こって “死”が近づいたとお感じになったからって 

ここで 態度を変えたんですね

             ブーブーブー ダサーーーーい

 

 

「あんなモノ これ以上 打てないわ!

  まだ 摂取した方がいいと言う方は 馬鹿みたいに元気で 副反応も何もないからなのよ」

ー  私は敏感で繊細だから これ以上は 必要ないの  ー と仰りたいんですね真顔  ………

 

 

  ー 私が常に正しく賢い ー  というその考え方 据え方

 

            ゲロー吐き気するゲロー

さっきまで 摂取しない人たちを非難

今は 周囲の方々を 馬鹿扱い 

 

 話を聞かず 気持ちを思量る事をしようとしない…

     こんな人から 離れたいし  逃げよう  離れよう

 

 

 

  

   人間が どれほど探求、研究に時間や資金を費やし

     優れた叡智を集めてみたところで 

  宇宙の果て から 人体の造りさえ いまだ ほとんど 知り得ていないのが 現状と考えるしかない…

 

 呼吸し鼓動し 今の時間を過ごしているだけ 残念だけど

 愛する人をさえ 満足させることだって十分に成せない

 

 でも 願うは 

 ただひたすら 愛する人を満たし 愛する人から愛される事を慕うのみ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴールデンウィーク直前のその日

コロナの影響で私の仕事が休業になった 再開の見通しはたっていない 

 これでしばらくは 夫のそばにいられる なるべく穏やかな日を過ごせるように と願いつつ

たまたま娘もその日は 休みだった

久しぶりの3人 ゆっくり迎えた朝でした

 

終末期の夫は食事とトイレ以外はベットの上で過ごしていた

 

その日の朝は 訪問看護師が経過観察に来宅していた  

             午前9:30くらいだったかな

 聴診器で胸の音を聞いたり 脈拍を取ったり  

        …滞在予定時間一杯まで 幾度もそれを繰り返していた

「先生をお呼びした方がいいと思うのですが、いいですか?」

 訪問してくれる看護師も医師も 施術内容だけでなく 滞在時間 回数ごとに 経費は加算されていく

 同じ内容だったとしても入院しているより 訪問している分 高めの費用になった気がする

 看護師判断で予定診察日のほかに医師を呼び寄せるのも費用は追加加算

 

 でも、必要だからなんですよね

           「 はい、お願いします 」

30分もかからないうちに 医師が到着した

朦朧としている夫

 聴診器で胸の音を聞く 脈を確認 ………

医師は私と娘を部屋の外に呼んだ

 「 お父さんは  着陸体制に入りました 今夜かもしれないです 」

 

そっと予期してきてはいたけど

       ❕❕❕  待って!待って! 

だって 昨晩は 友人たちと ミーティングチャット してたんですよ

今朝だって 用達し手伝うという友人の申し出に 庭に水撒きするためのホースリールを頼んでいた

 

「 会わせたい方に 連絡を 」

これまでの人生の中で 最速で思考している私 

なんとか夫を止められないか! と同時に 義理の両親 関西方面に嫁いでいる義理の妹 友人たち

それと、夫自身が事前に申し込んでいた葬儀サポート への連絡

私の脳内フル稼働💦 

 全身が小刻みに震えていた  武者震い⁈ 

 

まずは義理の両親 電話  気まずいがそれどころではない  

   孫娘が迎えに行くので直ちに来宅を! 

関西にいる義理の妹 きっと仕事中だろうから留守電とメール 

   とにかく急ぎこちらへ! 

友人の一人に現状と見通しを告げ、皆に連絡を、と。

 

間もなく 娘が 義理の両親を連れてきた  

 

 高齢の母は 「 お兄ちゃん!お兄ちゃん! 」と 夫の肩口を叩いていた

 私の目に夫は “ 面倒〜” とでも言いたげに うっすら頷いた様に見えました 

 

その頃 今朝ほどホースリールを頼んだ友人夫妻が駆けつけてくれた

すると夫は目を開けて「 あ〜すみません、ありがとうございます 」 

微笑んで友人夫婦に言葉を発した それが 言葉としては 最後だった  〜お昼頃〜

 

 

膵臓から始まって 肝臓に  そして 終末期の今は肺に 。

 “息苦しさ”が 夫が感じた初めての“癌” の自覚症状だったと思います 

彼にとって “息苦しさ” には とりわけ 恐怖を感じていたと思います

「 階段を登る事が辛苦なった 」 休職を決断したのも そうだったんだね…

足が上がらない というより 息が苦しくなってたんだね

だから その点を医師に相談していたんだね… 

そして “ 苦しくなる前に モルヒネを 使い始める” というアドバイスに従いたかったんだね

 

重い病気を患う人は皆そうだと思うけど 精神的に ぐっすり眠るなんて事できないよね

夫もモルヒネを微量 使用始めてから 

気絶している様だけど深く意識を失えているんだろうな

それは彼にとって この絶望に取り囲まれている世界から離脱(解放?)できる時だったよね

 

そこからは 時々 シャーベットを少量 唇に含ませるたびに

夫は壁にかかっている時計の方を見つめる 

  そうか! 妹の到着を 待っているのか 

携帯を確認すると 〔 新幹線に乗った そちらへは 早くても 19:00  くらい 〕と

「あと2時間くらいで 来てくれるって」 そう告げると また 瞼を閉じました

 

看護師が様子を見に来てくれた時 

「 こうして時々 呼吸が 止まっているね  」と、間もなくその時が近づいていると知らせてもらいました

                         17:30頃

 

妹から 〔 あと1時間くらいで行けそうです 〕 

「 あと 1時間くらいで 来てくれるって 」 夫の耳元でそう告げると

彼は 体に力を込めて 目を見開いて 叫びました 

      「 うおぉー!! 」 

  最後の力を振り絞ったんだと思います なんとかして 命を終わらせない様に。

 

まもなく妹も駆けつけて 父と母と兄と妹の4人家族は揃いました

それから 私と娘とも合わせて6人の見守る中 21:00頃に 静かに亡くなっていった様です

 

6人、12個の目が見つめている中 その時がいつだったのか 誰も気づかなかった

「 あれっ?  息してない 」 急いで看護師に連絡 

看護師が医師に連絡 22:00過ぎに医師による死亡確認 

 

そこから葬儀が 一段落するまで あっという間だった …そのままゴールデンウィークに突入

 

 

 

愛する人が この世界から跡形もなく消えた  

 これは とても受け入れられない現実でした

コロナ禍も手伝って 世界から取り残された感じ

戸籍に死亡 と 成った時  一人 役所の駐車場の車中で泣きました

 

 

 

 

彼も 娘と私のそばにいられなくなる事は 逆らえないね 

でも 「  あなたをずっと待っている 」   また会えるその時まで

     「   それなら安心だ   」 そう言ってくれた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夫の余命を意識する様になるずっと前から

私たちには 取り組まなければならない事がいくつもあった

 …

でも、事勿れ主義 怠け者の二人 先の事は振り払ってどんどん後回しにしてきた

 

夫は5つ下の妹と二人兄妹 長男の立場

 その妹も関西方面へ嫁いでいるので 両親は同じ県内に住んでいる長男である夫を頼っていた

    が……

 90を超えているこの義母は 私にとって特に厄介だった

真っ先に 解決しておきたい問題だった 

 

私たちが結婚した当時は…

息子が嫁に取られた!!と3ヶ月も寝込んでた

目に入れるほど文字通り猫っ可愛がりしていた飼い猫が寿命で亡くなった時も数ヶ月、ふさぎ込んでた

人に言わせると 超 わがまま  私に言わせると 超超わがまま

彼女にとって嫁である私は最下級の召使い同然だった

 箸の上げ下ろし 食べ物の好み 服装 …とにかく全て義母のペース

私の意思など “そもそも無い”と考えていらっしゃる方

上級召使いの義父だけでなく息子にも 食卓に並んだ料理を口に運ぶタイミングや順番まで指示してたからなぁ

気温が高いからこのシャツを脱いで! 寒いからこの上着を着なさい! 

初孫にあたる私たちの娘には

「 器用な子になるから!」と、よちよち歩く頃にハサミを持たせてカーテンを切り刻ませてくれた

彼女はある日 猫撫で声で 「そろそろ同居して」と 言ってきたけど

当然 同居なんて無理でした

 

それでも両親の受診に付き添うように努力はしていた

我が家から両親の家まで約30分、そこから主治医の病院まで30分、診察、薬待ち、会計、帰宅しながら買い物と昼食で約1時間、そして両親宅へ送るというルートの病院通い    

いつもはすごく我慢して 義母のわがまま自慢話を聞くようにしていたけど

その日は…

夫の膵臓に癌が見つかって 呑気な私も動き出し

手当たり次第に情報を集めていたモノを持参して読みあさっていた

「ハッキリ言ってあなたの話を聞いている場合じゃあ無い!そんくらいわかるだろっ!」って思ってひたすら読み込んでいたら……

  義母の不機嫌はピークに達していた 

受診が終わって いつものスーパーに寄って 「お腹すいたからそこの回転寿司に寄って!!」と義母

一人でスタスタ入店し、速攻で席に着いて 自分だけ バクバク食べて

義父に食べるように促すけど 私のことは完全に無視

義父も何も言わず …  言えず なんだろうな……

結局 私は立ち尽くすだけ 空腹のまま 運転だけして 帰路につきました

 

“話し相手もしないで ダメな嫁  不愉快よ!!” ってなもんかな〜

 

嫁とは 奴隷 なんだな この人の中では 

  でも、あなたの大切な息子の事でもあるんですけどね

 

ま、氷山の一角です

 

 

この義母を後に残されて 私 どうして やっていけるのか 

 

もちろん まずは娘と2人で生活を成り立たせないと!だけど

正直 この義母の存在が最大の悩み、でもこの病状にある夫には言えなかったな…

 

見栄張ることは辞められないだろうから

いざ 葬式 となったら ド派手にやっちゃうのかなぁ…

私に発言権はあるのか 誰が支払いするのか  

 

夫の病状の方を最優先したいけど

 正直 私の胸中は こっちの方が 悩ましかったです