はじめにお読みください・・・・ | 無添加パンにこだわる広島のパン職人の『本当は言いたくないパンの科学』

無添加パンにこだわる広島のパン職人の『本当は言いたくないパンの科学』

私達が毎日口にいれる『パン』に焦点をあて、食の現場からみた食の姿を綴っていきたいと思っています。

はじめに・・・

 

『パンの科学』というブログをはじめるきっかけをお伝えします。

 

パンは今、多くの家庭で日常的に食べられている馴染みのある食材です。

 

パン好きな人が多く、米離れが叫ばれるほど、どの家庭でも愛されています。

 

ただ、毎日口にいれるものなのに、パンのこと、本当に大切な安全性だったり、保存料のことなど、私達にどのような影響があるのか?といった、安全性や品質、原材料のことなどについては、あまり語られることはありません。

 

実は普段、みなさんが何気なく口にしているパンが、良く考えると「それはどうなんだろう」と、疑問を感じてしまうことが多々あります。

 

世間一般的には、あまり知られていない事実でもありますが、私達は本気でパンを作っている立場からすると、パンについてまだまだ、本当のは知られていないのだな、と感じます。

 

パンがこれだけ愛されて、日常の食卓に並び、小さいお子様からお年寄りの方々まで、広く食されてきているからこそ、パンのことをよく知っていただきたかったからです。

 

例えば、パン屋さんに並ぶ焼き立てのパン。「焼き立て」となると、それだけで美味しそうだと感じますよね。

 

ただ、パン屋さんに並ぶ焼き立てパンには、一般的に販売される食品に表示が義務化されている成分表などの表示シールを表示させる義務が無いので、それを良いことに、保存料や質の悪い材料を使うなどといったことが、実は結構あったりするのです。

 

そんな背景を知ることなく、お客さんは何を使っているのかわからないものを食べているとしたとしても、消費者の方はかわかりません。

 

一般的なパン屋さん全てが、そんなパン屋ではないことを祈りますが、あなたの身近なパン屋さんや、お店に並んでいるパンが、本当に安全で安心して食べられるものなのか、消費者の方はわからないし、判断基準があってないようなものです。

 

一番身近にあるものだからこそ、色々なことを知った上で、消費者の方自らが、本当に自分にとって必要なパンだ、ということが選択できるような、パン業界になっていくと良いと、私は心から願っています。

 

ただ、勘違いしてもらいたくないのですが、このブログの目的は食品添加物を否定するものではありません。

いまや食品添加物を摂取せずに過ごすことは不可能です。

 

食品添加物があるからこそ、様々な食品が流通され、社会の末端のご家庭すみずみにまで一定品質の食品が届けられ、食の供給の安定をもたらしているのも事実です。

 

パンや、豆腐など昔の商店街の狭いエリアの中で、その日のうちに売り切るものであれば食品添加物を使用する必要はありません。

 

ただ、みなさんが普段口にしている食品全てを、無添加でつくるとなると、高額で流通量も少なくなり、賞味期限も短いものばかりとなります。

 

何事も、メリット/デメリットがあるということを理解した上で、ご自身のライフスタイルに合った選択をしてもらいたい、という考えです。

 

例えば、食品添加物を使用することでのメリットをあげると・・・

 

1.工場での大量生産可能

2.作業性のアップ

3.安定供給可能

4.低コスト

5.製造→流通運搬→販売までの時間を要するため長い保存性

 

大量生産で低コストは世間の求められているものであり、量販店で1円でも安物を求める私たちの購買行動は、そのまま社会の構図となって経済的なインフラが形になっていきます。

 

大型ショッピングモールなどの進出により、地元の商店街で無添加でつくっていいたお店が価格競争と利便性に負け店を閉めていく、というのが、典型的な例ではないでしょうか。

 

食品をつくることは、材料と材料の化学反応です。

その材料が人工のものが含まれると食品添加物とよばれ、自然由来のものだけでつくると無添加と呼ばれる。

 

無添加というぐらいですから、【健康なもの=食品添加物】をいれていないということになります。

 

遠い昔にはパン生地は本来は無添加ものもしかなかったはずです。

 

パンの本物の材料は小麦粉、水、塩、イーストのみです。この3つの材料が科学反応し、グルテン形成しイーストの発酵により炭酸ガスを発生させふくらむことでパンになります。

 

3つの材料で出来たヨーロッパの主食であるパンは本来硬い食べ物です。薄くスライスして、何かを付けて食べるといった文化です。

 

パンだけで食べたり、惣菜パンというのは日本独特のものです。

 

やわらかいパンが好まれる文化に合わせるべく、本来の材料に別の【化学反応】させ、柔らかくしたりするために、砂糖、油脂類、乳製品の添加する必要があるのです。油脂類の添加物の代表が『マーガリン』です。

 

化学反応を助け、イーストの発酵を助け作りやすくしたり、味をつけたり、柔らかくしたりするためも食品添加物は使われます。

 

また、無添加でパンを作るには熟練した職人の腕が必要です。

安く・大量生産するためには、機械化、熟練していなくても生産可能なことが必要で、食品添加物が必要となります。また海外で生産し日本に持ってくるとなると、衛生面や保存面で添加物が必要となります。

 

 

 

大量消費で安いものを私達が求める以上、添加物の使用は仕方のないことです。

 

 

・・・しかし、その日のパンをその日に売るだけなら添加物は必要ありません。

どうしても添加物から逃れられない世の中で、無添加という選択肢を少しくわえることで体の負担を減らすことがあってもいいのではないかということが、私達の考えです。

 

【添加物=全て悪】という過剰にあおっているところもありますが、食品添加物の中には自然由来のものもあり全てが悪いわけではありません。

 

情報があふれる中で『パン』に焦点をあて、食の現場からみた食の姿を綴っていきたいと思っています。

 

今後ともよろしくお願いします

 

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私のパンは広島で無添加・国産小麦にこだわり

健康を気にするあなたのためだけに焼いています。

 

ドイツベーカリー&カフェ

ベッカライベック シェフ 加藤幸夫

 

広島市中区鉄砲町1-25 1F

 

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