「激走!」を読んで


 ■ サブタイトルは「レーシング・メカニックの挑戦」

 

 高齋正を見つけると無条件に買ってしまうのだが、読んで驚いた。

 いつもと同じカーレース小説、だけどメカニックが主人公。

 それも、普通の街中にある営業所の社員という設定。

 

 雨の中、たまたまプロドライバーが乗っていた自動車のタイヤを手際よく交換したのがきっかけで、メカニック生田泰夫は会社黙認で、レース車の制作に携わった。

 また、趣味の英会話が役に立ち、プロドライバー「ヘンリーマーティン」と自由な会話ができた。

 

 このメカニックなら、安心して車を任すことができる。

 そう思ったマーティンは、レースメカニックとしてピットでの作業を生田に依頼する。

 マーティンの妻マーガレットも、生田の恋人の石川美香と気が合い、言葉が分からない日本で息抜きができるのだ。

 

 マーティンの予選では、7番手のタイム。

 全18台。 しかし、ワークスカーが12台も参加している中での、プライベートカー参加だ。

 

 富士500キロレースが始まる。

 チーム監督の金沢は、車に無理をかけない走りをするマーティンに対して、「ワークス同士はしのぎを削って潰し合う。燃料の消耗も激しく、3回のピットインをするから、お前は2回のピットで走り切れ」との指示を出した。

 

 さて、生田が作った車の走りはいかに、、、、、、、、、、、、、、、、、

 

 平成9年に発行された小説。

 

 こんな視点でも本を書くことができるんだな、と、鱗が落ちた気分だった。

 

 レースで使われるポルシェなどのドイツ車は、「シルバー」の車体色が多い気がする。

 でも、初めは「白色」だった。

 

 メルセデス・ベンツのレーシングカー・W25のデビュー戦は、アイフェルレンネンというレース。

 塗られた色は白だったが、車検で引っかかった。

 車重が、規定の750キロより1キロ重かったのだ。

 

 完成したレーシングカーから、1キロ削るのは不可能に近い。

 名監督のノイバウアーは、白いペンキを全て剥がした。

 

 そして優勝。

 このときからドイツのカラーは「シルバー」となった。

 

 この事実を知っただけでも、この本を買った意義があった。

 さすが!高齋正ワールドだ。

 2003.04.18

 

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 ハードディスクの中から、上のテキストを探し出した。

 18年も前に、Yahoo!GeocitiesのHPに載せたものだ。

 

 懐かしいな。 いい物語だった。