対馬3 岬めぐりとツシマヤマネコ | 佐賀ンもん

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佐賀と九州のこと。

対馬の海岸線はとても複雑です。なので○○岬とか○○崎と呼ばれる場所が、山ほどあるわけなのですが、その先には玄界灘であったり、韓国の釜山だったり、壱岐島だったりします。

対馬の北側、上島をさらに北へと進み、棹崎という場所に向かいました。


棹崎(さおざき)は、日本最西北端の地と自称?しているようです。最西北端ってどんな定義なんでしょうね。少なくとも日本全体からすれば、ずいぶんと南にあるのですけど。
イメージとしては、日本を四角く見立てた上で、左上の角っこという感じでしょうか。



海の向こう側には、うっすらと釜山あたりが見えているのですけど、いくら写真を補正しても見えにくいままでした。
距離にして約50kmだそうです。肉眼ではちゃんと見えていましたよ。



海を見渡せる高台には、いつ頃のものかは不明ですが、監視場(観測所)のコンクリート製建物があります。



そしてこちらは、砲台跡を活用した公園施設。
このようなものを見ると、やはり国境の島なんだなあと、あらためて思い知らされます。
といっても緊張感はなく、海は大変穏やかでした。



棹崎の公園敷地内には、ツシマヤマネコの保護活動の中心、対馬野生生物保護センターがありました。
中にはツシマヤマネコも居るらしいです。入場料はタダでしたので、早速入ってみました。


飼育スペースがある場所へ行ってみました。
いましたいました。どうやら丸太の小屋のなかで、背中を丸めて寝ているみたいです。



完全に熟睡中ですね。
こちらのツシマヤマネコは福馬という名前らしく、元々福岡市動物園で繁殖飼育されていた個体だそうです。
兄弟が福岡市動物園に居るらしいのですが、福岡市動物園は実家から歩いていけるところにありますので、今度そっちに会いに行ってみたいと思います。



どうしても顔を見てみたくなりましたので、パネルの写真を撮ってみました。
福馬くん、なかなかハンサム系ですね。
よくツシマヤマネコの写真などで見られる通り、丸みを帯びた短い耳がなんとも愛らしい感じがします。



こちらは、福馬くんとは別の個体の写真。

ガイドさんに教わったところによると、ツシマヤマネコの特徴としてあげられるのは
・耳が丸くて短く、後ろに白い模様が見られること。
・足が短くて胴は長め。
・しっぽも短めで太い。
などがあるようです。あくまでも、一般的なイエネコと比較して、という注釈がつくようです。

飼育環境下にあるせいでしょうか、妙にぽっちゃりとしているようにも感じます。
そこがまた可愛らしく感じますけど。

対馬滞在中は、レンタカーを借りて島を行き来していました。
希少なツシマヤマネコのため、運転中はかなり気を使って安全運転を心がけましたが、当然ながら野生のツシマヤマネコを見る機会はありませんでした。

野生のツシマヤマネコは100頭前後で、そのほとんどが北側にある上島にいるらしいのですが、島全体が山と森に覆われているため、頭数調査なども困難を極めているようです。
ただ調査が困難なほど自然が多いことが、ツシマヤマネコがこれまで生き残って来られた理由でもあるのでしょう。
となると、保護の観点としては、生息環境の監視が中心になっていくのでしょうね。