「みんな、今日は来てくれてありがとう。」
「「「千早ちゃーん!」」」
今日は私のライブの日。それもドームという大舞台での。
今日という日が来るまで私はどれだけ遠回りをしたのだろうか。
「どうですか。」
「千早は歌がすごく上手いんだね。でも……」
プロデューサーとの初めてのレッスン。
あの時はプロデューサーの言葉が理解できなかった。
歌が上手ければいい。歌声だけを聴いてもらえればいい。
そんな風に考えていた私には届かなかった。
「千早はどんな想いで歌っているのかな?」
「どういう意味ですか?」
「そのままの意味さ。」
そのままの意味といわれても、歌うことに夢中だった。
いえ、歌うことで忘れようとしていた。だから無心になろうとしていた。
私はその問いかけの答えを持っていなかった。
「これからは、歌だけじゃなくてそれ以外も頑張ろう。」
「歌以外に意味があるのですか?」
「あるよ。この世に意味のないものなんてないんだ。」
その日から歌以外のことも少しずつ努力していった。
プロデューサーから言われた言葉の意味を少しずつ理解していった。
そして、ある日気づいた。初めてプロデューサーに問われた言葉の意味を。
もう過去の私はいない。今日という日から新しい如月千早になるの。
ここにいるファンのために、この歌を聴いてくれる人のために。
そして、もういないあの子のために……
私の声(想い)を届けたい。
「「「千早ちゃーん!」」」
今日は私のライブの日。それもドームという大舞台での。
今日という日が来るまで私はどれだけ遠回りをしたのだろうか。
「どうですか。」
「千早は歌がすごく上手いんだね。でも……」
プロデューサーとの初めてのレッスン。
あの時はプロデューサーの言葉が理解できなかった。
歌が上手ければいい。歌声だけを聴いてもらえればいい。
そんな風に考えていた私には届かなかった。
「千早はどんな想いで歌っているのかな?」
「どういう意味ですか?」
「そのままの意味さ。」
そのままの意味といわれても、歌うことに夢中だった。
いえ、歌うことで忘れようとしていた。だから無心になろうとしていた。
私はその問いかけの答えを持っていなかった。
「これからは、歌だけじゃなくてそれ以外も頑張ろう。」
「歌以外に意味があるのですか?」
「あるよ。この世に意味のないものなんてないんだ。」
その日から歌以外のことも少しずつ努力していった。
プロデューサーから言われた言葉の意味を少しずつ理解していった。
そして、ある日気づいた。初めてプロデューサーに問われた言葉の意味を。
もう過去の私はいない。今日という日から新しい如月千早になるの。
ここにいるファンのために、この歌を聴いてくれる人のために。
そして、もういないあの子のために……
私の声(想い)を届けたい。