金丸文武 3年で出来ること -4ページ目

金丸文武 3年で出来ること

日本一周、世界一周を終え、新しい旅へ。3年でどこまで行けるだろう



2015年12月28日(月曜日)
【滋賀県】 大津  ~ 【京都府】 京都市






「いやー、タビジュンさんに会っちゃったねー…………」



「うんー、素敵な人だったねー……………」



「ルーさん可愛い人だったねー……………」



「ルーさんはモテる。」





ゆうべの忘年会から一夜明けてカンちゃんとゆっくり感慨にふける。

カンちゃんいわく、ルーさんって全部がバランスがいいらしい。


程よく喋って、程よくオシャレで、程よくユーモアがあって、程よくお酒を飲む。
その上男前だし、あれは女子からモテるわー、うんうん、と納得してるカンちゃん。


タビジュンさんはもっとわー!っと場の中心になる人なのかなと思ってたけど、実はそんなに前に出ない人なんだな。
もちろん周りに気を使ってくれてたのもあるだろうけど。


タビジュンさんってすごく頭が良さそうだからなんでも見透かされそうな気がして少し緊張しちゃったな。




その点ルーさんはポヤーっとしててめっちゃ和む( ^ω^ )



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タビジュンさんって華がある。
芸能人向きだなって思った。


もちろんどっちも超好き!!

昨日来てくれたみんな超好き!!








いやー、本当昨日はカッコいい男たちにたくさん会えた。

俺もカッコいい男になんなきゃなぁって思ったけど…………………





今日は今日でまためちゃくちゃカッコいい男に会いに行く。

最近ずっと行けてなかったけど、来年から始まるインドとの体当たりに向けてあの男の勇姿を見たかった。

気合いを入れ直すために。






晴れ渡る冬晴れの空の下、電車に乗ってやってきたのは滋賀県。


大津の駅からタクシーに乗って到着したのはここ。






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びわこ競艇場。



そう、競艇選手をやってる友達、高沖健太君が、現在びわこ競艇場で開催されている選手会会長杯争奪戦に出場しているのだ。




高沖君と知り合ったのはもう7~8年前のこと。

三重県津市の路上で歌ってるところに声をかけてくれた高沖君と意気投合し、そのまま飲みに行き、レースにも何度か足を運んで彼のことを応援してきた。


同じ、1人で戦う、という生き方を選んでいるもの同士、通じ合うものがあったのかもしれない。






それまでギャンブルなんてまったくやったことのない俺。

もちろん競艇なんてルールもまったく知らない。


でも高沖君と知り合って実際にレース場で生のボートレースを見て、その迫力に一気に大好きになった。

まぁ普段から行って賭けたりすることはないけどね。


高沖君も全国のレース場を旅する人だから、俺が旅してるところに近い場所で彼が出るレースがあったらたまに足を運んでいた。








あれは山口県の徳山競艇場でのこと。

その日も高沖君のレースを見に来ていた。


しかしこの日の高沖君のレースはなかなか厳しいもので、一緒に走るメンバーがベテランなどのツワモノ揃いで、これは3着に入るのも難しいだろうという内容だった。
オッズでもそれは顕著で、高沖君のところだけ舟券の倍率がすごく高くなっていた。


ちなみに競艇は6艘で走るもの。









レースがスタートし、やはり1マークを回ったところで高沖君は5位だった。

ボートレースはだいたい2マークを回ったところで勝負はつく。
ほとんどの場合が2マークを回った時点での順位でそのままゴールするからだ。



この日は組み合わせが悪かった。
レースは6日間あってその合計の成績で最終日の優勝レースに出場できるかが決まるので、まぁこの日は落としても他のレースで挽回すればいい。


そう思っていたんだけど、





高沖君は2マークにさしかかったところで思いっきり内側に差し込んだ。

そして前を走っていたボートに体当たりをして外に弾きとばし、4位になった。



マジでビビった。



ここはそんなに無理をするところではないはず。

5位が4位になってもそんなに変わりはない。


ダンプという体当たり技は優勝レースなんかの絶対に負けられない試合でやるような奥の手だ。


それをこんな分の悪いレースで高沖君は使った。







マジで震えた。


勝ち目のない戦い。

でも、どんなに泥臭くても1着でも前を狙うその姿勢。


高沖君はそのまま4位でゴールして、周りのオッさんたちの目には彼の走りなんて写ってなかったかもしれない。



でも今も、あの日の高沖君のダンプはこの目に焼きついている。



どんなに厳しい状況だったとしても絶対に諦めずに前に進み続けるという覚悟。


あの走りがどれほど世界一周中のピンチの時に俺を勇気づけてくれたかわからない。






高沖君の走りを見たい。

来年からのインドのために、もう一度勇気をもらおう。














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「フミくーん、これどうやって買うん?」



「これはねぇ、ここのレース会場のところを鉛筆で黒く塗って、次に買い方を塗って、ここに1着とか2着とかを予想して書くんだよー。」



「どうやって予想するんー?」



「それはねぇ、この競艇新聞を読んでコンディションを見て、それからオッズ表で人気の偏りを見るんだよー。」



「わからへんー。難しいわー。」



「えへ!えへへ!!可愛いなぁ。カンちゃんは。」





高沖君の走りを前にしてカンちゃんとイチャつき倒しながら、とりあえず11レースの舟券を買ってみた。

高沖君が出るのは12レースだ。







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「まぁ最初は2連単あたりからがいいんじゃないかな。」



「なんなんー?2連単て?」



「1位と2位が何番か当てるんだよー。6艘あるから予想も簡単やろ?」



「100円から賭けられるんやねー。競艇とか初めてやわー。オッちゃんばっかりやねー。」



「競艇場はオッちゃんのたまり場だからねー。ウルトラキレてる人とかいるけど賭けてるの100円だからねー。」








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「綺麗やねー。こんななってるんやー。」



「そうやろー。そろそろレース始まるよー。ホラ、来た来た!!」



「わー!すごーい!!」






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「あれって何周するん?」



「3周だよー。スタートも難しくてね、助走つけて遠くから走ってきて、スタートラインギリギリで時間通りにラインを切らないといけないだよ。」



「それって難しそう!!」



「そう!だからたまにフライングしてしまうんやけど、フライングしたらそのレースってナシになってしまうんやな。何億円ものお金が払い戻しになる。だからフライングした選手には重いペナルティーが課せられるんよ。」



「厳しいー!!」



「あ、レース終わったね。どれどれ、カンちゃんは何買ったの?」



「あー!私当たってるー!!これでいいんよね!?やったー!初めてやって当たったー!!」



「へ、へー、そうなんだ、や、やるジャン!ま、まぁビギナーズラックってのがあるからね!本当これだから参っちゃう!!」



「フミ君は何買ったのー?ワクワク。」










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「ケペッ!!カペピッ!!!」


















いや、取りましたけどね( ^ω^ )

2連単ですけど。


舟券を機械に入れると650円が出てきた。





「わー!すごーい!儲けた儲けたー!!これハマりそう!!」



「カンちゃん、ギャンブルってのはそう簡単なものじゃないんだよ。ホラ、あそこで怒り狂ってるオッさんを見てごらん。ズボンのお尻のところが汚れてるよね。ああなっちゃうかもしれないから気をつけ、」



「次高沖君だよね!!近くで見よ!!」



「ガッテンしょうちのすけ!!」






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今日の最終レース、12レースの受付が開始。



「わー、どれにしようかなー。るんるん。2連単にしーよう。」



「ふ、カンちゃん、甘いね。競艇ってやつの醍醐味をわかってないようだね。そう、男は黙って3連単!!」




岸部露伴のようにマークシートにインクを飛ばして華麗にマーク付け完了!!

もちろん高沖健太オール絡み!!


高沖君は今日午前中にすでに1回走っており、2着でゴールしている。

なかなか調子がいいみたいだし、第1コースの出走になる。


大本命ではあるんだけど、このレースには3人のA1選手が出場する。



競艇選手にはそれぞれB2、B1、A2、A1といったランクがある。

高沖君は1番高ランクのA1選手をはっている。



しかし他の2人もかなりの強敵。しかも1人は今大会の優勝最有力候補。

この3人の三つ巴になるだろう。





「こいつは厳しい戦いだぜ………高沖健太、やれるか………!!ねぇカンちゃん!!」



「あー、この服可愛いー。欲しかったやつー。」



スマホでフリマアプリの服を見ながらニコニコしてるカンちゃん。



よおおおあおあしやややああああ!!!!!
その服俺が買っちゃる!!!

だから高沖君!!1位でよろしく!!!







そしてついに受け付け締め切り!!!!

6艘のボートが唸りを上げて水面に出てきた!!!




「たあああかああああおおおおおきいいいいいいいいいい!!!!!!!」



会場中に響き渡るような大声で思いっきり叫んだ!!!



「高沖こけろおおおおおおお!!!!!!」




隣のオッさんが転覆しろと叫ぶ!!

コノヤロウ!!!!なんてこと言うんだ!!!!






つかの間の静寂。

スタートの針が回る。


次の瞬間、エンジン音が轟き、ボートが加速して突っ込んできた!!!





「高沖いいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!」



水しぶきを上げながら目の前をすごいスピードで疾走していった6艘のボート!!

スタートラインを駆け抜けてフライングは…………なし!!!!




そのまま第1マークに突入して折り返した高沖君の順位は!!!!!!!







1位!!!!!!


でもまだ最有力候補の選手がピタリと後ろにつけている!!!




「いけえええええええええ!!!!!!」



「わあああああ!!!あわあわあわあわ!!!!」





そして勝負が決する第2マークに突入して折り返して俺たちの前に最初にやってきたその1位は!!!!!












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高沖健太ああああああああああああ!!!!!!!!!



「うわああああ!!やったあああああ!!!!!」



「高沖君カッコいいいいいい!!!!!」




隣で高沖こけろおお!!と叫んだオッさんはつまらなさそうな顔をしてさっさと室内に戻っていった。


俺たちは2位に大差をつけて勝利のウィニングランをしている高沖君の勇姿を見つめる。








すると、3周目で目の前にやってきた高沖君がハンドルを握りながら顔を横に向けて真っ直ぐにこっちを見ていた。


俺たちのこと気づいてくれたんだ!!!


思いっきり手を振ると、しばらく、と言ってもすごいスピードの試合中なので一瞬のことだけど、俺たちを見つめてそのまま顔を前に向けてまたターンに突入していった。



ヘルメットをかぶっているから表情はわからなかった。

でも、走り抜けるその背中に、「フミ君どうだ!!」と確かに書いてあった。

確かに。








そのまま1着でゴールしていった高沖君。

感動でたまらなくて涙が出そうになった。


インドに向けて、最高の勇気をもらえたよ!!!

高沖健太の走りは男を惚れさせる!!!!!






「やったぜ!!高沖君やったぜ!!!コンチクショウ!!最高だ!!!!バカ野郎!!!」



「あー!当たってるー!2連単当たったー!!」



「はひ?」



「やったー!また当たったー!嬉しいー!フミ君はどうだった!?」







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「カピッ!!ケペピッ!!!」














いや、取りましたけどね。

3連単( ^ω^ )



感動で震えながら機械に舟券を入れると、あまりのど真ん中でオッズが低すぎて870円しか出てこなかった。



「カ、カンちゃん、さっき見てた服って870円で買える………?」



「わーい、私も2連単だったから360円出てきたー。嬉しいね!」



「カンちゃん可愛いなぁ。でも1人で住之江競艇とか行ったらダメだからね………」







高沖君!!

マジでありがとう!!


最高の気分で2015年を締めくくられるよ!!!

男の走り見せてもらった!!!!


ありがとう!!!!!!!
















快心の走りの余韻に浸りながらバスに乗って西大津の駅に到着。

それから夜の予定に向けて京都にやってきた。



この日はもうひとつ人と会う約束があり、京都駅の中でとある方と合流した。


ブログの読者さんで、海外を飛び回るお仕事をされているかた。カラスさん。顔出しはNG。


ずっと世界一周のブログを読んでくださっていたようで、結構前からお食事しましょうとお誘いをいただいていたのだ。






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連れてきていただいたのはなんとフグ料理屋さん。

人生初フグ。



「え、あ、あの、えっと………ヒソヒソ、カンちゃん、さっきいくら勝った……!!ヒソヒソ!!」



「500円くらい!!ヒソヒソ!!」



「じ、じゃあ俺が900円くらい買ったから………か、カラスさん!!フグって1400円あればいけますか!!?」



「あはは、何を言ってるんだよ。おじさんに任せときなさい。」






フグウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!!




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海外駐在員として日本の技術を支えるお仕事をされているカラスさんのお話はとても興味深く、さらにギターも歌もやっており、色んな話に花が咲いた。

とても楽しい時間を過ごさせてもらい、さらに連れて行きたいところがあるから、とやってきてのは四条大宮という駅。


いたって普通の都会の駅なんだけど、その裏手になんともレトロな飲み屋街があった。




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戦後の屋台街から始まったというこの横丁。

未だに公衆トイレがあるような小便の臭いのする横丁で、崩壊寸前みたいな恐ろしくてとても入っていけない雑居ビルがいくつか光っている。


こ、こりゃディープなところだ。時が止まってやがる。


こんな絶対に地元の人しか行かないようなバラック的な飲み屋街、俺にはまだレベルが高すぎる………



「よし、ちょっと一杯だけやってみようか。」



おじける俺とカンちゃんを尻目に戦後ですよね?みたいなスナックに入るカラスさん。


そこはけばけばした、いかにもスナックといった店内で、お婆ちゃんが1人でカウンターに立っていた。

この道一筋50年みたいな貫禄…………



「よーし、カラオケでも歌うかー!!」




この夜はカラスさんの太いブルースの歌声を聴きながらウィスキーを飲み、なかなかに酔っ払ってしまった。




高沖君の走り。

美味しいフグ。

新しい出会い。





最高の日だった。



明日から年越しに向けて里帰り。


2016年を迎える準備は万端だ!!





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さて、次回のライブは東京!!

日本を出る前の東京での最後のライブ。僕が呼べるお客さんは20人限定なので、ご連絡をいただけたら予約を入れていきます。



★東京都品川区 『カフェ ours』
( 品川区北品川 5-7-2)
★2016年1月24日(日曜日)
★14時半  オープン
★15時  スタート
★ワンオーダー制、投げ銭



インドに行く前にリコーダーを集めるためのイベントでもあります。

みなさん、会場にお越しの際にはリコーダー持ってきてやってください!!

よろしくお願いします!!








このアメブロは年明けに引っ越します!!
年内でグッバイです。

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これから年内かけてゆっくりとブログの引越しをしていきたいと思います。

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