三位一体節後第17日曜日 | J.A.Ludwig(山田康弘)のブログ

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この名は、尊敬する3人の音楽家からお借りしました。

 イエスが安息日に病人を癒された話と、婚宴に招待されたら上席につかず、まず末席に座りなさいという説話がテーマとなっている。後者は、大抵の日本人の場合、言われなくてもそうするので、可笑しく思える話であるが、自らを高くする者は低くせられ、低くする者は高くせられるということを表わしている。

 「その御名にふさわしき栄光を主に捧げ」BWV148は、「安息日」に想いを致し、その日に讃えられるべき神の栄光をトランペットを伴う壮麗な冒頭合唱曲、教会へと急ぐ信徒の歩みを模したアリアで、その日の喜びを表している。

 「ああ、愛しきキリストの徒よ、雄々しかれ」BWV114は、表題となっているギーガスのコラールによるコラール・カンタータ。罪人はそれにふさわしい罰を受けよ、という厳しい内容で、音楽もそれに即したものになっているが、後半に至って救いが暗示される。

 「おのれを高うする者は、卑しうせられ」BWV47は、聖句の後半を音楽的に表す。即ち、合唱曲でもアリアでも、「高くする」と「低くする」、或いは「謙譲」と「尊大」が音型的に対比して描かれている。