2025映画の高明さんと景光さんが出てくるシーンについてかなり深めの思想を吐き出しています。第三者が見たら気持ち悪いと思うような長文で。

ドーパミンがドバドバ出ている最中の思想強めオタクによる小学生レベルの日本語と語彙力で書いた感想文です。


高明さん大活躍でかっこよかった。

洞察力、圧倒的な知識量、紳士な対応、大和さんと由衣さんへのフォローもそうだけどあまり見ない衝動的な行動や初めて見る拳銃捌きも新鮮でかっこよかった

高明さんは作品中でも随一の頭脳派刑事でいつだって先のその先を見越して余裕を持って行動する人間でそこもかっこいいんだけど、本作ではそうじゃない衝動的な動きをする高明さんが目立っていてよかった。というか高明さん、精神的にも肉体的にもだいぶギリギリのところを張り詰めていたのだなと改めて感じた


高明さんが大和さん庇ってライヘンバッハの滝に身を投げた直後が苦しすぎる

おそらく生死の境のあの場所で会えるはずない弟が出てくるのは予想はしてたけど実際そうなると言葉が出ない。しかも感動の再会とかじゃなくて、どちらかというと改めて離れ離れになった感じで辛い。高明さんがいちばん辛い

やっぱり弟の死を心のどこかで信じきれていなかったんだね


とある時期から大切な弟からの連絡が来なくなって何かあった事をそっと察して、あの壊れたスマホを受け取って公安に入って殉職した事を察して。死んだという確信の証拠があるわけでもなく、いちばん辛い状況だったと思う


明確に死にましたこれ遺骨ですって出されて死を知るより何倍も何倍も何倍も辛い、だって多分もう会えないんだなって察するだけで諦めることもできなくて、でもきっと亡くなってるってわかってるから信じきることもできなくて、やり場のない気持ちに毎日苦しかったはずだから

涼しい顔してるのに弟に会いたくて、一度理解したはずの確実にあり得ない幻想(弟の生存)を夢にまで見てしまって、それでも自分から現実に戻ろうとする高明さん


大和さんの偽装死の件でやっと理解できた。あの時も大和さんが生きていると信じて捜査を続けていた。

だから弟の件も心の奥底で生を諦められなかったのだなと。それを自分の死に際に夢で見てしまった。

高明さんの大切な人はいつだって高明さんいないところで危ない目にあっていて両親の件から始まって、弟、大和さんときて信じるという事、が癖になっていた

というか逆にもう大切な人の死を受け入れられなくなってしまった、諦められなくなってしまった

頭のいい人だから自分の頭ではもうこの世にいないと分かっているつもりだけど、生きていたらいいなという望みが当たり前に消えなくて、その本音に気づかないふりをして日常生活を送っていてそれが相当な心の負担になっていた故の幻想、つらい


兄さん!と笑顔で寄ってくる大切な弟の声を思い出して誰より苦しくて悲しい思いをしていた高明さん

ずっと何度も365日毎日信じたくても信じるべきじゃない、受け止めなければいけない、きっと亡くなってしまった弟を夢でもまだ高明さんは自分と自分の弟に問うんだね。分かっていても、絶対ないとわかってても問うのをやめられない。だって心のどこかで完全には諦めきれていなかったから。寂しくて無理だと分かった上で生きていてほしくて会いたくて痛くて寂しくて仕方なかった、信じられなかった


分かっているのに心の中でもう一度景光さんの生存を否定しなければいけない高明さん、苦しい


でもあの光の世界で景光さんの手を取らない高明さんの選択が、きっとあの場ではっきりと弟の死を受け入れたあの選択が、景光さんの人生と今まで景光さんとの思い出の全てを肯定してくれた。全部。

そしてその選択とお互いのお互いに対する思考の解像度が高さが高明さんの意識を目覚めさせた


景光さんが亡くなったのって胸を撃つ以外にもできたじゃんとか本当は生きてるんじゃないとか言われがちだけど全然違う


景光さんは自決するしかなかったんじゃなくてあの形で大切な人を守る事が景光の今までの人生の集大成であり、景光が今まで遂行してきた正義の形であり、どこまでも慈悲深い彼だからできたあの場の決断が生んだ結果。

景光さんは生まれた時からご両親とお兄ちゃんから溢れるほどのたくさんの愛をもらって、大切な人からもらったその愛を片時も忘れずに、心にしまうこともなく、ずーっと大切に抱きしめて温めながら歩いてきた。そしてその愛を少しずつ色んな人に分け与えながら生きてきた誰よりも優しくて、温かい人

自分が今まで抱きしめて一緒に歩み成長したその愛から生まれた正義と信念の心をこの国で暮らす大切な人たちの身を捧げた誰よりも優しくてかっこいい警察官


それが前提として聞いてほしい


あの間際のシーンで景光の手を取らず、死を分かっていて、苦しそうな表情をしながらも戻らなければいけないと天に銃口を向けてそっと引き金を引く高明さん。

こっち来ることを拒んだ兄を見て、その兄と表情をしながら優しい笑顔で見送る景光さん。あれが全部だったんだよ。

辛いけど弟の手を取らず自分自身で世界でいちばん大切な弟の生存を否定することで弟が人生かけて守った正義とその誇りを信じ、自分の力で夢から醒める兄。

自分の憧れた大好きで大好きで、今もずっと逢いたくて仕方ない兄に、苦しいけど高明さんに手を伸ばして、自分のことをいちばん理解していると分かった上であの話をした弟

あの話をしたらここが夢だと気づくから。兄さんのこと、泣かせずに言葉を伝えられる。そんなわけないでしょう、と手を振り払ってくれるはずだから


あの場所は夢や幻想の世界とも考えられるけど、会った諸伏景光は確実に高明さんの中の思い出にいる景光さんの姿ではなくて、そう考えるとあの場所は本当に生死の境で最初に手を出して高明さんを引き上げたところから諸伏景光のあの世からの救済だったとも考えられる

自分のことを誰より理解していると分かっていたからこそ、こっちにきてほしくない兄にわざわざあの話題を出して会いに行った。生死の嘘を。高明さんのこと、泣かせたくなかったのかな。

これが兄弟の愛の形だった。遠くにいながらも想いあって通じ合っていたお互いを信じるふたりの精神の強さが高明さんを夢から醒めさせた。お互いの存在意義と理解の像度が高かったから成り立った。

溶けそうなくらいアツい。

景光の会いたい、助けたい、死なないで、大好き、ずっとずっと見てるよって気持ちと、高明さんの景光を想うあまりにでかい記憶と理想からなる幻覚的な明晰夢が重なり合って会えたのかな

兄さんって呼ぶ声が頭から離れなくて、ずっとずっと寂しかった。気持ちを共有できる人がいなくて辛かった


ご両親が殺されて、ショックどころではなくて弟がいないことに気づき弟を探して、その弟はクローゼットで眠っていて、冷静に何があったのと聞いて、それも目の前でされた弟はその後失声症になり、違う親戚に引き取られたため離れ離れになった、その時中学生だった高明さんはちゃんと悲しいよって言えていたのかな、ちゃんと景光さんと一緒に泣けたのかな


悲しくて不安な時に思い出すのはいつだって世界で1人の弟のことだし、救急車で病院運ばれる時も景光って小さく呟くのもう映画見たくないくらい苦しい、離れ離れ三回目でしんどい


本映画で個人的に1番高明と景光の血縁を感じたのが、大和さんを助けるために自分の身を投げて飛び降りる回想シーンの直前。

が人を助ける理由に論理的な思考は存在しないのだから。ふたりの行動原理はいつだってこれだった。諸伏家の血が濃すぎる。

ご両親に温かくて純度の高い愛をたくさんたくさんもらって、離れている時もお互いを支えに生きてきた諸伏兄弟、大切な人を信じて愛を分け与えて大事にするのが当たり前という人柄。たとえ自分が犠牲になったとしても


ちなみに引き金を引くことで生死を分けたのは兄弟の対比の演出だとは思ってない別に対比じゃない

景光さんが引き金を引いたのは死ぬためではなく守るためだから

兄が弟の生存を否定することで弟の生前に信じた正義や誇り、強い信念を肯定し、そこで高明さんが生きるために天に向けて引き金を引いて助かることで、景光さんが亡くなる前に自分に向けて引いた引き金をも肯定している

美しい描写だった


King Gnuの主題歌も最高だった。コナンの大抵のキャラに当てて考えられるし、大切な人に面と向かって言うことのないその人に向けた感情の文章化みたいな歌詞でエンドロールで胸がいっぱいになった


お願い逢いたいわ足りないあなたが

どんな言葉なら届くのだろうか

お願い泣かないで


耳を澄まして一瞬よ一生は

射す朱き色出で終わらない夢よ

お願い醒めないで


好きなところ抜粋した。上弟の下兄で解釈した。


あなたに逢いたい逢いたくて仕方ない。お願い。逢えたとして、その時どんな言葉ならあなたに届きますか。生きていてほしい。笑っていて欲しい。

どんな言葉ならあなたに届くの?

それを、どうしたらあなたを泣かせずに伝えられるの?お願い。泣かないで。


兄さん!って自分を呼ぶ弟の声がした気がして一瞬で現実に引き戻される。もう会えないんだとその度に思い知らされる。それでもふとした時に自分を照らしてくれる明るい光がずっと夢を見させてくれる。弟を感じさせてくれる。実際に弟の生を心のどこかで諦めなかったことによって光の世界でまた会えた。ずっとこの夢をずっと見ていたい。終わらない夢だったらいいのに。そんな訳ないと分かっていても願ってしまう。分かっていても願ってしまう。お願い。醒めないで。


何度も出てくる「如何なる運命でも明けない夜はないわ」という歌詞。弟視点では前向きに、兄に向けて夜は必ず明けるよと励ますように聞こえるが、兄視点では死ぬほど残酷。弟の死を頭では分かっていたものの心のどこかで受け入れられなくて、死を完全に信じきれていなかった高明さんの今までってこういう事なんでしょ。大切な人がこの世にいたとしても、もういなかったとしてもどんな運命でも夜は明けてしまう。

春夏秋冬のTWILIGHT!!!って春夏秋冬ずっとどこかで小さな光を感じて弟を感じる。逢いたくて逢えなくて夜は明けて夢も醒める。永遠に醒めない夢を求めてしまう。行かないで、醒めないで、と。残酷


これからもふたりは永遠に、血の繋がったこの世にたったひとりの兄弟だから。離れていても不意に射す明るい光にお互いを感じて生きていくってことは分かった。ごめん辛い。