Janis Joplin - Vol.2 | ダッチワイフは電動コケシの夢を見るか?

ダッチワイフは電動コケシの夢を見るか?

残念ですが、貴方がお望みのエロエロな画像や動画などはありません・・・

Janis Joplin ( Summertime )



彼女の声を最初に聞いた時、小僧だった私は「 あぁ・・・こんな風に自分を絞り出すように歌う人もいるんだ 」と思ったのが第一印象。
誰に聴かせてもらったかも思い出せない遠い昔のことです。

前回のエントリー記事で、横浜の探偵の名言というか警句を載せましたが、横浜にはもう一人知り合いの探偵がいます。 探偵と言ってもチョッと毛色の違った仕事を専門にしていますが、まぁ中身は同じ霊長目ヒト科ロクデナシ属の亜種です。

以後は分かりやすいように『 ギャンブラー 』と称しますが、名前の通りの博打好きな壊れたオヤジです。 ( 壊れた、とは本人自身が言ってますし)
何故か私と彼とは好む小説の系統は似通っていたのですが、聴く音楽での共通点では唯一ジャニスだけでした。

彼はまた私よりもかなり年上で、見てくれはインテリ風の苦みばしったイイ男です。
敢えて言うならば、全共闘時代を生き延びて、今でも爆弾を内緒で作っていそうな感じとでも言うと分かりやすいのかな?
まぁ見た目が、って話しですけどね。 (笑


Janis Joplin ( Try )



そんな彼は "労働" がキライです。
また世界一キライな物が、"セロファン"の包装と"セロテープ"です。
彼の言っている事がよく分からないとは思いますが、書いている私もよく分かりません。

その"労働"について彼に聞いたのですが、
彼曰く、「 俺は、仕事は好きだが"労働"はキライなんだよ 」との返答。
彼の言う違いがイマイチ分からなかったので訊ねてみたところ、

ギャンブラー
「 大学に行ってた頃にあるバイトをしたんだ。 それは光ケーブルの敷設だったんだが、当時の光ケーブルって言えば最先端技術の一つ。 俺としてはどんな工事なんだろうとワクワクしながら現場に行ったんだよ。 でだな、まず地下深くの立坑に下ろされて、そこで待ってると上から光ケーブルが下ろされて来るんだ。 それを下で受け取って輪っかに巻き取っていくんだ・・・ グルグルグルグルと 」

BabyBoy
「 へー・・・・ それで? 」

ギャンブラー
「 だから、グルグルグルグルと・・・ それだけ。 最先端のモノに触れながらも、やっている事はケーブルを巻き取るだけだ。俺から言わせりゃソレは唯の労働であって仕事ではない。 」


だそうです。
んー・・・ ジェダイの騎士がパダワンに諭すように語りましたが、相手がジェダイでは無くただのバクチ打ちなので、話半分で聞いてました。



それと世界一キライな物がセロファン系って事に関しては、もしかしたら他の方々も納得するのではないかと思います。 なんせ私も時々そういう状況に遭いますから。(笑

彼は仕事柄、新品のカセットテープやビデオテープをよく使っていたのですが、これらの包装が大抵セロファンです。 まぁコレがまとわり付く、まとわり付く。
静電気のせいなのか、手を振り回そうが掃おうが執拗にまとわり付いてきます。

そしてセロテープに関しても、自分で使う時はいいが剥がす時の苦労が半端じゃないとの言い分です。

何度か彼がセロファンやセロテープと格闘する現場を見たことがありますが、
「 クソったれが。舐めてんのかコノ○○○○野郎。テメェみたいな×××は、○○だから×××なんだよコノヤロー 」 等と、普段の物静かな口調でセロファンに悪態を付く様は、ナカナカ不気味な光景です。


Janis Joplin ( Cry Baby )



そう言えば、彼と知り合ったのは『 浜フグ 』に紹介されたからなんですが、その後、彼等と私を含めた数人でかなり大きな仕事をこなす事となります。

ギャンブラーは先発隊だったので、私が現地に到着した時には既に一仕事終えていて、受け取ったギャラで数日後にはカナダに飛ぶとの話しでした。
勿論、高飛びじゃありませんよ?w
 この件の報酬がかなり良かったので、休養がてら趣味のスキーとギャンブルに浸る為、彼女と共にカナダ・アメリカに遊びに行くだけです。

でまぁ、ロクデナシ属なんで案の定、出発前日は飲んだくれてて当日には寝坊。
慌てて横浜駅まで車を飛ばし、駅付近の駐車場に車を乗り捨てて電車で成田に向かいます。 旅程は二週間とか言ってましたが車はどうするんでしょう?
もちろん彼はロクデナシですから人に頼ります。

「 よぉBaby!チョッと頼みがある 」

「 3万! 」

「 そりゃ高い。1万で、別途にバーボンのお土産2本 」


まぁまぁの取引なんでこの辺で引き下がりますが、慌ててた割には車のキーを前輪のホイールの内側に置いておくなんざ、かなりな確信犯ですよねぇ。

で私は、仕事を終えてから夜に車を動かしに行くんですが、彼の車の趣味がまた一癖あって、それはフランス車好きという事。 乗っている車がシトロエンのCXです。

ご存知の方もいるかもしれませんが、この車はエアー&油圧式サスペンションと言う変態仕様の癖に、故障しやすいという悪魔のような車です。
ええ、お察し通り故障しました・・・ しかも後輪サスのみが orz



$ダッチワイフは電動コケシの夢を見るか?-citroen-cx

走ることは走るんですが、後輪がガックリと下がってしまいサスの調節も効きません。
そうなると必ず他にもトラブルを誘発します。 なんせ悪魔の車ですから。

彼の自宅駐車場に辿り着くまでに、続々とトラブルが私の身に降りかかります。 (;TДT)
理由は・・・ 後輪が下がってる為、普通にライトを点灯させてもハイビーム状態になる事。
対向車も迷惑なんでしょうが、前を走っている車からすると、まるで煽られているかのような状態でしょうね・・・・。

赤信号で停車すると、前を走っていた車からイケイケのニーチャンが飛び降りて、こっちにカッ飛んで来ます。

おぉーコラ!ナニさっきから煽ってんだテメェは! 」

「 あー・・・ 申し訳ない・・・ 実は( ry 」

゚( ∀ ) ゚ エッ? うはははホントだョ!www マジでケツが下がってるwww」


ってな事が3回もね・・・・