私の子供は重度の知的障がいのある自閉症児だ。
15才になるが、読み書き話すということがとても苦手である。
だからといって何もわからない、何も出来ないわけでもない。
簡単な会話や指示ならわかっているようだ。
「学校に行くよ❗」と言えば上着を着て、靴を履く、決められた通学路を歩く。
ただ訳もなく、きぃーと奇声をあげ、自分の歯を触り続けている変わった中学生男子だ。
一緒に歩いている私は正直恥ずかしい時もある。
決して自慢できる息子ではない。
周りの人達はこの子の奇声に驚いて一瞬後ろを振り返る。
大人ならすぐに視線を落とす。子供なら不思議そうにじっーと見る。
ただたまに暖かく微笑んでくれる婦人がいたりする。
たぶんその人の周りにこういう子供がいたりするのだろう。
そんな時は私はほっとする。
人は出来事の受け取り次第で、その人の考え方や行動がかわる生き物らしい。
私の子供に知的障がいがなければ、こんな心がほっとする優しい出来事に出会う事はなかっただろう。
知らない人と心が少しつながる。優しく微笑んでくれているだけで見守られているような気がする。
私はその暖かくなった心で、誰かの心を包んであげたいとさえ思える。
優しい微笑みや楽しい笑顔は、自分や他の人達も幸せな気分にさせてくれる。
微笑みをありがとう。笑顔をありがとう。愛をありがとう。