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こんばんわ、マッシュ。です。

2回目の投稿になった今回のテーマは…





じゃん!!

「銀翼のイカロス」です。

倍返しで話題を呼んだ、半沢直樹原作シリーズの第4弾です。

前作で出向された半沢直樹が銀行に栄転(しかも昇進で!)した後のお話です。



今回は破たんした航空会社と政府が登場していきます。

あらすじを簡単に紹介します。


半沢の所属する東京中央銀行が融資する帝国航空という巨大な航空会社が経営破たんをしてしまい

不良債権となった700億円の回収を半沢は任されます。


リストラなど抜本的な改革を帝国航空に迫る半沢ですが、当事者意識のない経営者にどこ吹く風…聞く耳も持ちません。


そうしているうちに、政権交代で与党となった進政党が帝国航空の再建に介入します。

前政党である憲民党の方針と差異化を図る元民放の人気女子アナで、国土交通大臣に抜擢された

白井亜希子が「帝国空港再生タスクフォース」を立ち上げ、東京中央銀行に700億円のうちの

500億円を債権放棄しろと迫ります。


白井は、銀行に債務放棄させることで帝国航空を復活させ、客寄せパンダ(元女子アナ)との揶揄を払しょくし、自らの業績・威信を深めようと企んだのです。


しかし、半沢は債務放棄せずとも抜本的な改革を実現できれば、帝国航空は立ち直れると確信していたため次第に白井と対立を深めていきます。


半沢は債務放棄を望む東京中央銀行の紀本とも対立するが、とあるきっかけから帝国航空の関連会社を調べていくうちにある真実にたどり着く。。




長くなりましたが、わかりましたか???

今回の敵はこれまでの行内や出資先だけではなく、政府が登場します。

しかし、どんな権力に対しても半沢はひるむことなく正論を振りかざします。

これが本当にかっこいい。


あらすじをみて賢い人ならばピンとくることがあるかもしれません。

なにかわかりますか??

実は今回のテーマは2009年のJAL破たんが題材になっているのです!!







この本で描かれている帝国航空とはJALのことなのです。

そして、登場人物も名前は違えどモデルが実在します。


例えば…



(本人HPから)


前原誠司元国土交通大臣です。

本に登場する白井亜希子国土交通大臣はこの人がモデルでしょう。

白井が立ち上げた「帝国航空再生タスクフォース」も「JALタスクフォース」からの引用ですね。


あとは、

進政党=民主党

憲民党=自民党

など随所にもりこまれています。

こうしたところも読みどころかもしれません。



さらに今回は、金融庁のオネェ検査官黒崎中野渡頭取が登場し、見せ場もかなりあります。

どちらも半沢に勝るとも劣らない芯の通った人間ですね、素晴らしい。(黒崎は意外でした)



最後に総括すると、

これまでの話と比べて驚きやどんでん返しという要素はやや薄れたように感じます。

ある程度答えが提示されたうえで話が進んでいる印象を受けたからです。

しかし、半沢だけでなく登場人物の人としての芯の強さを深く感じることができるように感じます。

例えば、半沢のかつての上司が登場するのですがその二人のやりとりは互いを信頼していると読んでいて感じるし、何かほっこりさせてくれます。

中でも中野渡頭取にあんなに熱い思いがあるとは思いませんでした。

こうした心情風景もあり、すらすら読むことができました。

私も性善説でありたい、そう思える一冊でした。





この方!!