お話は前回の続きです
主人は、ちっちとジョンイルの間に板ばさみで
困っていた
それでも仕方なく三人で出掛ける事になった
ジョンイルの用事で出かけるのと主人の車では少し小さいので
ジョンジジの自動車で行く事になった
本当は、ちっちが助手席に乗りたかったのだが
片道一時間半、後ろからジョンイルに監視されているようで
嫌たったのでジョンイルを助手席に乗せて
ちっちは後ろに乗った
そして出発だ
車内では話が弾まなかった
とても楽しくない
それでもジョンイルは
ちっちとは話さないが
横にいる主人とは、ボソボソと話している
ヤッパリ来なければ良かったと少し思った
ジョンイルは主人と二人でお出かけしたかったに違いない
そして三十分位走った頃
主人が飲み物を買おうと自販機の前に
車を止めた
当然、買いに行くのはちっちだ
主人は亭主関白なので、そのくらいは気にならない
ちっちと主人の分だけ買うのもなんなんでジョンイルにも
聞きたくないが仕方ないので聞いた
「ジョンル(母さん)何飲みたい?」
「ワシこれ有るから」
そういってバックに忍ばせていたオチャの入ったペットボトル
をみせるのだ
「でも、せっかくだから冷たいの何か・・・」
「いんだいんだ! ワシこれがあるんだから」
空気読めよ、って言うか気を使えよ
お前は大人だろって言うか六十過ぎのババだろ
ちっちの実の九十過ぎの祖母ちゃんだって
こういう時は気を使ってジュウス買ってくれるよ
自分が飲まなくても、こういう時は何か飲み物を頼むよ
中途半端な事するな
持って来るなら三本お茶持って来い
自分の分だけしか持ってこない
奴はそういう女だ
それなら最初から何も持って来ない方が
まだマシだ
結局、ちっちと主人の分だけジュウスを買って車は又走り出した
ちっちは思った
又後で文句を言うに決まってる
ワシだけジュウス買って貰えなかったと
奴はそういう女だ
そんな事を考えているうちに
「祖母ちゃん元気か」
「うん元気だよ」
「何歳になった」
「九十だよ」
「きゅーーーーじゅう! 元気だね」
ちっちは心の中で思った
悪いか九十で、もっと普通に言えないのか
まるで何時までも生きているのが悪いって言っているようだ
大げさで馬鹿にしたような言い方だ
それよりジョンイル
貴方の方が馬鹿なのでは
って言うより
ボケてるんじゃありませんか
毎回、祖母ちゃんの話題の時は同じ質問で同じリヤクションだ
というより
ジョンイルの頭の中では何時まで経っても
ちっちの祖母ちゃんは最初に
有った時のままの八十四歳なのだ
何回も祖母ちゃんは
ちっちの家に泊まりにきているのに
ジョンイルの家にも挨拶に行っているのに
ジョンイルボケて来たんじゃない?
ジョンイルは唯でも色ボケ
で困っているのに本当にボケるなよ
(ちなみにジョンイルは年下のハゲ好みだって言うからあきれてしまう)
そう心の中で呟きながに
一路、車は○○市に向った
事件はまだまだ続くよ
このお話続きは後ほどお楽しみに