以下、11月12日付公明新聞より転載

 

冬に向け急拡大を懸念 
高リスクの場面避けて 
社会経済活動と両立へ政府分科会が提言

 

政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は9日、適切な感染防止策を取らなければ「急速な感染拡大に至る可能性が高い」として、対策強化を求める緊急提言を発表。分科会の尾身茂会長は同日夜の記者会見で、北海道で1日当たりの新規感染者数が200人に達したことなどを踏まえ「全国的にも徐々に感染が増加しているのは間違いない」と強調しました。

厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」も11日、「特に北海道や大阪、愛知を中心に増加がみられ、全国的な感染増加につながっている」との見解を表明。10月28日の会合では「10月以降、微増傾向が続いている」としていましたが評価を見直しました。なお、11日の新規感染者数は、大阪府(256人)や兵庫県(70人)などで最多を更新。東京都は317人で、300人超えは8月20日(339人)以来です。

公明党の同感染症対策本部(本部長=斉藤鉄夫副代表)は11日、衆院第2議員会館で、分科会の緊急提言やそれを受けた政府の対応などについて説明を受け、在日外国人向けの発信も含めた感染防止策のさらなる周知徹底、季節性インフルエンザとの同時流行も見据えた検査体制の充実などに万全を期すよう要請しました。

分科会の緊急提言では、コロナ禍で初めて経験する冬場においても社会経済活動と両立できるよう、①今までよりも踏み込んだクラスター対応②対話のある情報発信③店舗や職場などでの感染防止策の確実な実践――など5項目の「5つのアクション」を提示。政府は、10日に対策本部の会合を開き、緊急提言に沿って取り組みを進める方針を確認しました。

 



では、感染拡大を防ぐために、一人一人が、どういったことに気を付ければ良いでしょうか。

まずは、感染リスクが高まる場面を避けることがポイントです。新型コロナは、主に飛沫や接触によって感染するため、3密(密閉・密集・密接)の環境で感染が起きやすくなります。

政府は感染リスクが高まる「5つの場面」として、①飲酒を伴う懇親会など②大人数や長時間に及ぶ飲食③マスクなしでの会話④狭い空間での共同生活⑤仕事の休憩時間にオフィスから休憩室に移った時など居場所の切り替わり――を示しています。

 

会食 少人数・短時間、酒量は適度

会食する場合も、感染リスクを下げるために、飲酒をするのであれば「少人数・短時間で」「なるべく普段一緒にいる人と」「深酒・はしご酒などは控え、適度な酒量で」といった工夫や、きちんとした感染防止策を講じている飲食店を選ぶことが大事です。