※以下、3月3日付公明新聞より転載


新型コロナウイルスによる感染症が拡大する中で、役立つ情報を紹介する「新型コロナ そこが知りたい!」を今後、随時掲載していきます。

初回は、集団感染を防ぐために必要なこと家族が発熱などで感染が疑われる場合に家庭内で注意すべきことについて、厚生労働省の見解を基にまとめました。


集団感染を防ぐには

換気悪い密集空間 避ける

ジム、屋形船などで拡大例

集団感染拡大のイメージ


厚労省は、新型コロナウイルス感染症の拡大を最小限に抑え、早期に終息させるには、感染した人の集団「クラスター」が次のクラスターを生み出す連鎖を断ち切ることが極めて重要だとしています。


「他者へ感染なし」が8

同省によると、これまでに感染が明らかになった人の8割は、他の人に感染させていません。しかし、一部の特定の感染者が、スポーツジムやビュッフェ会場、雀荘、屋形船などで、多くの人に感染させたと疑われる事例があり、こうした感染者によってクラスターが生じているとみられています。


1人から複数に感染させた事例が報告されている場所には、換気が悪く人が密に集まって過ごすような空間不特定多数の人が接触する恐れが高い――という共通点があります。同省は、国民に対し、こうした場所を避けるよう注意を喚起しています。


また、イベントに関しては、主催者側に、規模の大小にかかわらず、開催の必要性について検討するよう求め、開催する場合でも「風通しの悪い空間をなるべくつくらない」などの工夫を要請しています。


こうした中、同省は225日、クラスターを早期に発見し、拡大防止への対応策を検討する「クラスター対策班」を設置。すでに北海道、千葉県、神奈川県、大阪府に派遣しています。


家族が発熱などの場合は

外出させず自宅で療養

厚労省は、風邪症状や37.5度以上の熱が出た人には、学校や会社などを休んで外出を避け自宅で療養するよう要請し、こうした症状が4日以上(高齢者や持病のある人、妊婦は2日程度)続く場合は地域の帰国者・接触者相談センターに電話で相談するよう呼び掛けています。その上で、感染が疑われる家族を自宅で看病する場合の注意点も発表しています。


部屋を分け、看病する人は限定

これによると、まず大事なのが、食事や就寝時も含めて別の部屋で過ごすことです。部屋数が少ない場合や子どもの世話が必要な家庭では、カーテンなどで部屋を仕切ったり2メートル以上の距離を保ったりして過ごしましょう。就寝時は頭の向きを交互にして寝れば感染のリスクを減らせます。


看病をする人については、持病のある人や妊婦を避け、できるだけ限られた人にするマスクを着けるこまめに手洗いやアルコール消毒をする――ことが必要です。同居する人は熱を測るなど健康観察を行いましょう。定期的な換気も大切です。


ウイルスは物に付着してもしばらく生存するため、ドアノブやベッド柵などは家庭用の塩素系漂白剤で拭いた後に水拭きします。

なお、トイレや洗面所は家庭用の消毒剤などでこまめに洗浄し、衣類や食器類は通常通り洗えば問題ありません。体液で汚れた衣服は、手袋とマスクを着用して家庭用洗剤で洗濯し、完全に乾かすようにしましょう。

はなをかんだティッシュなどは、ビニール袋などに密閉して捨てます。